大阪府吹田市の光る『姫』!人生初のヒメボタル撮影の反省点と注意点をまとめてみる。

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少しずつ梅雨が近づいて来る頃、森は幻想的に光り出す。そう、ホタルの季節です。

ゲンジボタルは小さい頃によく見ていたのですが、今回のお目当てはヒメボタル。

ヒメボタルってどんなホタル?

ヒメボタル(姫蛍、Luciola parvula)は、コウチュウ目ホタル科の昆虫の一つ。日本本土において、成虫がよく光るホタルの一つであるが、ゲンジボタル、ヘイケボタルに比べると知名度ははるかに低い。

日本ではホタルといえば清流を連想するが、むしろ陸生の方が普通なものである。森林内に生息することが多い。

5-6月に羽化し、かなり強く発光するが、川辺などの開けた場所ではなく森林内などの人目につきにくい場所で光るのであまり知られていない。

ゲンジやヘイケの発光は強さがゆっくりと変化するが、ヒメボタルは歯切れ良く明滅する。(Wikipediaより引用)

一般的に『ホタル』といって連想されるのは、ゆっくり持続的に光るタイプのホタルでゲンジボタルやヘイケボタルと呼ばれる種類。それに対してヒメボタルはチカチカと点滅して光るんですね。だからヒメボタルが光るとまるで森が光っているようにみえるんです。

また、持続的に光るゲンジやヘイケは長時間露光すると線(軌跡)となって写るのですが、点滅するヒメボタルの光はまぁるく写るんですね。

そのまぁるく写る姿がゲンジやヘイケ以上に幻想的なので、写真を愛する人から最も愛されているホタル。とっても人気なんですが、それと同時にとっても珍しいホタルなんです。

大阪府吹田市でヒメボタルと初対面!



そんな珍しいホタルに会える場所として、関西の中で特に有名なのが大阪府吹田市

『森林に多く生息』って書いてあるけど、でも吹田市ってバリバリの住宅街のイメージしかないぞ?と初めは半信半疑だったのですが、この場所はヒメボタルの保護に熱心に取り組んでおられるようで、ヒメボタルと人が共存する奇跡ともいえる地域なんですね。

神戸市に住む私たちが、大学や仕事を終えて吹田市に到着したのは金曜日の午後9時頃。

今回の目的地は山田西公園周辺エリアです。細い川に沿って散策します。



この日はほぼほぼ満月で月明かりが眩しかったんですが、それでも緑地の中は非常に暗い。

しかし、足元を懐中電灯で照らすのは自分以外の光を嫌うヒメボタルにとって非常に悪影響なので、少しずつ暗闇に目を慣らしながらゆっくり探り探り歩いていきます。

しばらく進んでいくと、既に多くのカメラマンの方がスタンバイされているエリアに到着。ここが狙い目なんだなぁと思っていたら、たまたま適当なスペースを見つけたのでいざ撮影開始。

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あ!いるいる!ブログに貼る写真ということで結構圧縮しているので見づらいかもしれませんが、写真下にかけて丸い光跡が見えますよね。これがヒメボタルの光です。

ピカッピカッと光る、今まで見たことのないホタル。

より暗く、より人から離れた場所で光るようで、肉眼だと黄色くは見えません。でもものすごい勢いでピカピカと光るその様子は、まるで森全体が光っているような、そんな幻想的な空間です。

ちなみにホタルの撮影手法は、何枚も同じ場所で撮り続け、それを比較明合成という合成手法で1枚にするというのが一般的。というわけで、この場所で1時間撮り続け、それらを比較明合成したものがこちら。
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月明かりがかなり眩しかったのと、後に詳しく述べますがピント合わせがかなり困難で、相当ピントが甘くなってしまっているのでケチのつけどころはたくさんあると思うのですが、でも幻想的な森の1時間が少しは伝わるかなと思います。

初めての場所で初めてのホタル撮影だった割には上出来ということにしておいてください。

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先程の写真のように、比較明合成をしてヒメボタルの光を絨毯のようにするのも素敵なんですが、こういった1枚分だけの光も、どこか懐かしさを感じられる雰囲気があって好み。

ホタルの動きによって1枚1枚違いますし、同じ場所にいても立ち位置が少し違うだけで全く撮れるものが変わってきます。毎日この場所に通ったとしても同じ写真は二度とは撮れない。

写真から感じるホタルの儚さ、そしてその儚さゆえの美しさを感じた初夏の夜でした。

初めてヒメボタルを撮って私が感じた反省点・注意点

ホタルの撮影は初挑戦だったのですが、今まで撮ってきたものの中でダントツに難しかったと思います。

ヒメボタルだけでなくゲンジやヘイケの撮影にも繋がる点だと思いますし、もう少しホタルのシーズンは続きますので、これから撮りに行かれる方の参考になればと色々書き留めておこうと思います。
暗くなってからのピント合わせは、噂の通り至難の業だった!
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色んなホタル撮影マニュアルのようなページを読んでいると、『暗くなってからピント合わせは出来ないので~』と書いてあったのですが、日程の都合上日が暮れる前に現地入りは不可能だったので、そこは大学生らしく『ゆーてワンチャンあるっしょ^^』と軽いノリで行ったんですが、ゆーてワンチャンなかったです。ハイ。

この日は月明かりがかなりあったこと、このエリアのすぐ近くが団地や公園で比較的明るいことから、なんとか構図やピントを合わせる部分を探るところまでは出来たのですが、そこから追い込むのは至難の業でした。家に帰ってきてガックリくるやつです。

やっぱりちゃんとホタルを撮りたいのであれば、完全にあたりが暗くなる前に現地入りしておくべきだと反省しました。とはいってもなかなか現実的には厳しいんですけどね…(´・ω・)

でも背景にもしっかりこだわり、完璧なホタル写真を追及するなら間違いなくそうすべきです。いつかはやってみたいですね!
明るいレンズは必需品!吹田で撮るなら35-50mmかそれより望遠気味がよさげ
今回私がホタル撮影で使ったレンズは50mm F1.8。ホタルが棲む森は本当に暗いですし、ISO感度をかなり上げないと撮ることが出来ないんですが、ノイズの関係上そんなにバカ高く設定することはできません。だから明るいレンズが大事なんですね。

また、明るいレンズを使って開放で撮ることで、ヒメボタルの光がよりまぁるくボケるので、やっぱりF1.8かそれより明るいレンズが必要だと感じました。

また、この吹田の場合人が歩ける場所とホタルが棲む場所は柵で仕切られているのですが、ホタルはかなり奥の方で光るため、ちょっと遠いなと感じるかもしれません。

一般的なホタルの撮影では35mmあたりが使われるようなんですが、この場所なら50mmかそれより望遠気味のレンズの方が、より幻想的な1枚が撮れそうだなと感じました。そしてますます欲しくなる58mm F1.4…じゅるり。あんまり広角だとせっかくのホタルの光が小さく写ってイマイチ雰囲気が出ないので、これくらいがちょうどよかったかなと思います。

ちなみに同行者はAPS-C機で撮影していたのですが、十分綺麗に撮れていましたので、APS-C機のユーザーの方は35mm換算で焦点距離が約50mm(正確には52.5mm)となる35mm近辺のレンズをチョイスしてくださいね!
ホタル観賞は静かに!カメラマンはよりマナーを気にするべき
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自分以外の光、そして音に非常に敏感でデリケートな生き物、ホタル。

そのデリケートで繊細な生き物だからこそ、ホタルは美しいんです。その美しさを感じるためには、デリケートなホタルに私たち人間が合わせる必要があります。

吹田のこのエリアは非常に有名な撮影スポットだそうで、本当に多くの方が撮影に来られていたのですが、『他の撮影地は物音ひとつ立てない雰囲気だけど、ここはワイワイ撮れるから好きなんや』と話しておられるのを耳にしました。

私はこの場所の存在自体つい最近知った人なので、この場所のホタルについては何も知りません。もしかしたらここのホタルは他に比べてかなり人に慣れているのかもしれません。

でも、本来ホタルの美しさって静寂によってはじめて最大限に達すると思うんです。

滋賀県の田舎に住んでいた小さい頃、毎年この時期に家族と近所の川にホタルを見に行ってたんですが、懐中電灯も持たず歩いて、親から何度も『静かにね!』と言われながら、しーんとした空間で見るホタルの美しさは今でも印象に残っています。

近くが住宅地のため、多くのお子さん連れの方がホタル観賞に来ていたのですが、そこで子供が騒いでしまうのは仕方がないことです。でも、いくら話し易い雰囲気があったとしても、そこはホタルの棲む森です。確かにホタル撮影って放置みたいなところがありますから暇なのはわかるんですが、それでも三脚構えて陣取ってるカメラマンが大声で騒ぐのってどうなんでしょう。

カメラマンは本来、その撮らせてもらう被写体をよく知っておくべきだと思いますし、カメラや三脚という一般から見たら邪魔でしかないものを持っている以上、最大限の配慮をすべき、マナーをしっかり守るべきだと思っています。

カメラを持って、それを撮ろうとしている以上『被写体やそれに関するマナーを知らなかった』は通用しません。私が現地にいた日、三脚を構えて堂々とAF補助光を照らしているカメラマンの方がいらっしゃいましたが、あれも『知らなかった』じゃ済まされません。

被写体を知り、マナーを知り、一人でも多くの人がその美しい光景を見て、撮って、感じて楽しめるような環境づくりをしていきたいですね。
  • 大声で話さない。ホタルに限らず夜の撮影全てに言えることです。
  • AF補助光は暗闇では意味がない。ホタルに多大な悪影響を及ぼすので絶対に使わない
  • その他光もできる限り出さないように
私が今回ヒメボタル撮影に初挑戦して思った注意点は大きくこの3点です。これらは目立ちますし、やっている方が多かったです。

写真を通じてヒメボタルを愛するものなら、しっかりそれを守るように動きたいものですね。

おわりに

本当に美しかった人生初のヒメボタル。写真をやっていなかったら知らずにいたかもしれません。

この美しさを一人でも多くの人が、最大限に美しさを体感できる環境で楽しんでほしいなぁと思いました。来年もまたあの森で小さな『姫』たちが思う存分舞ってくれますように。

最後まで読んでいただきありがとうございました!