ノイズを気にせず綺麗に撮りたい!適切なISO感度ってどれくらい?

Evening, Camera
写真を始めて新しく知る用語はいくつもあります。ISO感度もそのひとつ。

ISO感度について調べていくと、どうやらノイズが出るからISO感度は上げ過ぎない方がいいらしい。実際そう書いてあるサイトは沢山ありますし、私もそう書いたことがあります。

でもそうは言われてもどれくらいが『上げ過ぎ』なのかってイマイチよくわかりませんよね。

というわけで、今回はノイズを気にせず使えるISO感度の上限について考えてみたいと思います(*’▽’)

そもそもISO感度って何?
Photo, Night
ISO感度とは、デジタルカメラが光を捉える能力を表す数値のこと。

これを高くするとカメラが光を捉える能力が上がり、暗いところでもより多くの光を捉えることができる。つまり暗いところでもフラッシュ無し・手持ちで明るく撮影できるようになるんですね。

ここだけ見るとISO感度って上げれば上げるほど良いように見えるんですが、ISOを上げるということは光の電気信号を無理矢理増幅させること。だからやりすぎるとガタが出てしまう。

その「ガタ」がノイズです。
ISO感度を上げ過ぎたときに起こること
dsc_6600
まず写真が汚くなること。よく『ザラザラ』という言葉で表されますが、写真全体の粒子が荒くなったように見え、画質が低下してしまいます。

さらにノイズが発生すると写真全体がザラザラになるだけでなく、細かい部分の表現が失われてしまうというデメリットがあります。

ノイズの発生によって写真の粒子が荒くなったら、それだけ細かい表現が難しくなるのは当然ですよね。

Rake
ただこのノイズって実はRAW現像のソフトでノイズ除去を使えば、簡単にツルツルにすることができます。なんという魔法。

ただ、このノイズ除去があれば高感度は怖くない!…というわけではないのが写真の難しいところ。

このノイズ除去は例えるならデコボコしたグラウンドをトンボを使って平たんにしているようなイメージ。デコボコした部分にあったはずの細かい描写は、デコボコを消すために犠牲になってしまいます。

すると一眼で撮った写真は繊細さの無いのっぺりとした1枚になってしまい、カメラで撮ったメリットが消えてしまうことになります(´・ω・)
カメラのISO上限と実際に使える限界は違う!
dsc_2190
カメラにはそれぞれISO感度の上限があり、25600のものもあれば102400という桁違いなカメラまで存在します。

ただこの『上限』はカメラが数値的に上げられる限界であって、先に述べたノイズやディテールを考えると、綺麗な写真を撮るために使えるISO感度の上限はまた別なんですね。

ここで私がいう綺麗な写真とは、ノイズが極力少なく、かつノイズ除去を施してもディテールが出来る限り失われていない写真のこと。

これが実現できるISO感度の上限を調べてみたいと思います(*’▽’)

ISO感度の『綺麗に使える上限』を調べてみる

試せるカメラは多い方が良いということで、今回4台を使って実験してみます。せっかくなのでスタメンを一台ずつ紹介します(*’▽’)
OLYMPUS PEN Lite E-PL6
dsc_2889
『これを首から提げると宮崎あおいになれる』と言われている、2013年に発売されたミラーレス。

センサーサイズはフォーサーズで、感度上限は標準で1600・拡張で25600。今回使用する4台の中で高感度耐性は一番低いと思います。
Nikon D5500
dsc_2881
『これを首から提げると小栗旬になれる』と言われている、2015年に発売されたAPS-Cの一眼レフ。

感度は標準で25600が上限です。
Nikon D7000
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『これを首から提げるとキムタクになれる』と言われている、2010年に発売されたAPS-Cの一眼レフ。

私のカメラではないんですが、昨年中古で一眼レフデビューを果たし、最近の口癖は『フルサイズいいなー』な人からお借りしました。

感度は標準で6400まで、拡張で25600が上限。
Nikon D750
DSC_0073-4
『これを首から提げるとゆるふわカメラ女子になれる』と言われている、2014年に発売されたフルサイズ一眼。

標準で12800、拡張で51200まで叩き出せる私の相棒。フルサイズということで、この4台の中で最も高感度に強いカメラです。
今回の実験方法
dsc_2833
ISO感度のノイズ発生具合を調べる記事は屋内で撮影されたものが多いように思うんですが、私がISO感度をゴリゴリ上げる時がだいたい外での夜景撮影の時ばかりなので、今回は夜景で実験してみます。

撮影モードは絞り優先F8に固定、シャッタースピードはカメラ任せで感度だけ動かす形でガシガシ撮っていきます(*’▽’)
ISO800
ミラーレス
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
まずは私が暗所で撮る時に最初に試すことが多いISO800からスタート。

このミラーレスは他のカメラに比べて画素数が低いのでトリミングの仕方がちょっと意地悪な気もするのですが、ノイズの気配は感じられるもののとんでもなくザラザラではない印象。十分使えそうです。
D5500
dsc_2834
目立ったノイズは感じられず、私のお肌のようにツルツルです(*’▽’)
D7000
dsc_6623-2
D5500に比べると、ちょっとザラザラを感じられます。とはいえノイズ除去で難なく対処できそうです。
D750
dsc_2834
フルサイズにとってはISO800なんて朝飯前ですかね。ドンドン行きましょう(*’▽’)
ISO1600
E-PL6
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
夜の手持ち撮影でISO800って意外とブレるんですよね。次は一気に上げてISO1600

E-PL6の標準感度の上限ですが、これはかなり厳しくなってきました。ノイズ除去で綺麗に仕上げられるかすら危ういですし、私の感覚では許容範囲は超えちゃいました(´・ω・)
D5500
dsc_0003
ISO800では目立ったノイズが無かったD5500も、ここにきてうっすらノイズが。

…とはいってもまだまだ細かい描写も健在ですし、スマホなどで見る分にはノイズ除去は不要かなと思います。
D7000
dsc_6622-2
ザラザラの度合いがかなり増しましたね。細かい描写もちょっと潰れちゃってます。
D750
dsc_2835
こちらはまだまだ大丈夫そう。さすがフルサイズという感じですね(*’▽’)
ISO3200
E-PL6
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
どうしても絞って撮りたい場合、ISO3200まで上げることもあるでしょう…と言いたいところですが、ここまでノイズが出るのなら絞ることを諦めた方が綺麗な仕上がりになりそうです。
D5500
dsc_0005-2
こちらも順調にノイズが目立ってきました。とはいえエントリー機なのにものすごい健闘。

多少ディテールを犠牲にしそうですが、ノイズ除去で対応はできそうかなと感じます(*’▽’)
D7000
dsc_6621-2
ISO1600の時点で限りなく赤に近い黄信号が出ていたD7000。ISO3200では完全に赤信号に変わってしまいました(´・ω・)
D750
dsc_2836
ISO1600ではツルツルだったD750にも、ここにきて少しノイズの気配が。

目立ったザラザラは見受けられないので私にとっては使える範囲内ですが、目が肥えているフルサイズユーザーにとっては少し黄信号かもしれません。
ISO6400
D5500
dsc_0006
ガンガン上げて今度はISO6400。さすがにD5500も悲鳴を上げ始めています。

ノイズ除去で綺麗に処理できる限界は超えているように感じますし、このザラザラ具合だと小さなスマホの画面で見る分にもかなりきついかなと思います(´・ω・)
D7000
dsc_6620-2
D7000の標準感度の上限に達しました。

普段スマホで写真管理をしている場合、上のようなノイズが出ていても小さな画面ではパッと見分かんないということも結構あると思うんですが、ちゃんと見るとこんなに描写が潰れていたりします。

たまにはちゃんと拡大してチェックしておきたいですね。
D750
dsc_2837
上2つのAPS-C機に比べると、さすがフルサイズとしか言いようがないD750。

ただRAW現像で明るさやシャドウを調整するとさらにノイズが目立ってくるので、あまり使いたくない範囲に突入したように思います。
ISO12800
D5500
dsc_0007-2
D5500の標準感度の上限。

D7000が標準の感度上限が6400だったことを踏まえると、たった5年でカメラの技術がめまぐるしく発展したことを感じます。
D750
dsc_2838
さすがのD750たんも流石にノイズが目立ってきました。

といってもISO12800とは思えないノイズの少なさ。使うか使わないかと聞かれれば使いたくない感度ですが、フルサイズは伊達じゃないですね…!
ISO25600-51200
D5500 × ISO25600
dsc_0008-2
D5500の拡張での感度上限。

ISO25600まで上げて手持ちで撮らなければならない場面が無く、D5500を持って1年以上たって初めて使いました。D5500よく頑張ってくれてるよ、ありがとね。
D750 × ISO51200
dsc_2842
こちらも未知の世界で一度使ってみたかった、D750の拡張での上限ISO51200

F8で夜景を1/160秒で撮れる時代、ヤバすぎる…。
ISO感度の使える上限は?
Photograph
同じ写真ばかりで疲れましたね(´・ω・)

高感度で発生するノイズには大きく分けて『ノイズはちょっと出ているけれど、スマホで見るくらいなら除去の必要はない』と『ノイズはかなり出ているけれど、除去すればなんとかなる』の2パターンがあると思うんです。

最近はカメラの内蔵Wi-Fiを使って手軽にスマホで写真管理ができますし、RAW現像はしないという方も多いはず。

ここまで見てきたように、同じ感度でもノイズの発生具合はカメラによって全く違いますし、全部ひっくるめて結論付けるのは乱暴かもしれません。

DSC_0012-2
が、ひとまず私なりに結論付けてみるならば、ノイズ除去をしない場合、綺麗に撮るためのISO感度の上限はISO1600

ノイズ除去をすることを前提、かつ繊細な描写にもこだわりたいのであれば、フルサイズであってもISO3200が限界だと感じました。
ノイズ除去って実際どれくらい使えるの?
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ISO感度の許容範囲が分かったところで気になるのがノイズ除去が実際どれくらい使えるのかですよね。

絶賛ノイズ発生中の上の1枚を、Lightroomという現像ソフトの『ノイズ軽減』で実際に処理してみましょう。

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こんな感じ。ザラザラは消えてくれていて、パッと見ツルツル綺麗な1枚に見えなくもないんですが、ちょっと問題が。

それがこの記事の冒頭に述べたディテールです。

dsc_0008-2-4
写真右に写っている家にあったはずの細かい窓枠や凹凸がつぶれてしまっているのが伝わるでしょうか?

せっかく良いカメラで撮ったのにディテールが潰れてしまったせいで、せっかく良いカメラで撮ったのに高画質な写真とはかけ離れたものになっています。

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上の1枚は同じ場所から同じカメラでISO100で撮影したもの。細かい部分までしっかり写し取れていますよね。

今のはだいぶ極端な例でしたが、現像の過程で写真にあれこれ手を加え、その上でノイズ除去をかけると細部が潰れてしまった…ということはよくあること。

先程ノイズ除去が前提ならISO3200が限度と書きましたが、私の経験上3200でも結構ディテールは潰れてしまうことが多く、できれば使いたくないなと感じています。

ノイズ除去があるからといって、感度を上げ過ぎると綺麗な写真は撮れないんですね(´・ω・)写真ってむずかしい…。
まとめ
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室内や夜の街などの暗い場所での手持ち撮影は本当に難しいもの。

初心者向けを謳ったサイトなどで『ISO3200以上に設定!』とか『ISO12800くらいまで使えるカメラなら…』という文言をたまに目にします。

確かにそうすれば撮れるか撮れないかと言われれば、間違いなく撮れます。でもそれは『綺麗に撮れる』とはまた別の話なんですね(´・ω・)
一度自分で一通り試してみると◎
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今回私は夜景で実験してみましたが、もっとノイズが目に見えやすい被写体もあると思いますし、逆に同じくらいの高感度でもノイズが見えにくい被写体もあると思います。

それに今回はノイズ除去をしない場合ISO1600、ノイズ除去を前提とするならISO3200が限度と結論付けましたが、私がすごくノイズに関してはかなり敏感な可能性もあります。

人や撮る物によっては『ISO2000くらいでもノイズ除去無しで大丈夫!』『ISO1600でもキツイ…』ということもあるかもしれません。

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私自身、今回実験してみて初めて気付けたことが沢山ありました。『ISO感度の上げ方がイマイチ分からない』という方は、ぜひぜひ一度一通り高感度で撮り試しをしてみてください

自分にとってのISO感度の許容範囲を見つけておくと、これからの写真がもっともっと良くなるはずですよ(*’▽’)
おわりに
一部分かりにくい部分もあったり、画素数等無視して適当にトリミングしたりと色々ツッコミどころもあったと思うのですが、女子大生ブランドに免じて今回は大目に見てください_(:3 」∠)_

いつもどこでも三脚が使えるわけではありませんし、ISO感度はそんな時に私たちを助けてくれる欠かせない存在。メリットもデメリットもしっかり知った上で、上手に使いましょうね(*’▽’)

最後まで読んでいただきありがとうございました!