ミラーレスではじまり、一眼レフでますますアツくなった私のカメラライフ。私の経験を踏まえて、これまで色んなカメラ選び記事を書いてきました。
このブログを見て相談をしてくださる方も増えたのですが、質問を拝見していると一眼レフとミラーレスについて誤解されている方も少なくない様子。そんな私も実は最初は勘違いしまくりでした。
というわけで!今回はよくある一眼レフとミラーレスにまつわる誤解についてまとめていきたいと思います(*’▽’)
勘違いしてない?一眼レフとミラーレスにまつわる5つの誤解
1.ミラーレスは一眼レフに劣る・一眼レフの方がミラーレスに比べて画質が良い・良い写真が撮れる
ダントツに多いのが、ミラーレスは一眼レフに劣るという誤解。実はこれ私も結構長い間勘違いしてたんです。
一眼レフの大きくて黒くてゴツい見た目が『なんかすごい本格的な写真が撮れそう』というイメージが、それに比べてミラーレスは小型軽量だし、一眼レフには撮れるという誤解に繋がったのかなと思っていたりします。
- 一眼レフの方がミラーレスよりも画質が良いんでしょ?
- 一眼レフのほうがミラーレスよりも良い写真が撮れるんでしょ?
- ミラーレスは一眼レフに比べて背景がボケないんでしょ?
など、『一眼レフかミラーレスか』という基準で撮れる写真のクオリティが決まると思っている方は昔の私含め結構いらっしゃると思うんですが、完全なる誤解です。
そもそも一眼レフとミラーレスの違いは、ミラーという部品があるかないかただそれだけ。
ミラーは光学ファインダーを作るために必要な部品で、この部品を省くことで小型軽量化を実現したのがミラーレス一眼です。
『一眼レフかミラーレスか』という基準での違いはファインダーだけで、『一眼レフだから』『ミラーレスだから』という基準で撮れる写真のクオリティは変化しません。
じゃあ写真のクオリティって何で決まるの?何基準で考えればいいの?という疑問が出てきますよね。それには色んな要素が関わってくるんですが、中でもしっかり注目したいのがセンサーサイズです。
センサーとは、カメラ内部にある光を感じ取る部品のこと。一般的にセンサーサイズが大きいと
- より高い画質
- より大きな背景ボケ
- より高い高感度性能
が期待できます。画質も背景ボケも高感度性能もめちゃくちゃ大事だと思うんですが、これらはミラーレスか一眼レフかではなくセンサーサイズで変わる部分がかなり大きいんですね。
つまり、撮れる写真のクオリティでカメラを選びたいのであれば、一眼レフかミラーレスかという基準ではなく、センサーサイズの大きさという基準で選ぶべきというわけなんです。
上の表は一眼レフ・ミラーレスをいくつかピックアップし、センサーサイズごとに分類したもの。センサーサイズの大きさはフォーサイズ<APS-C<フルサイズです。
なお、図の大きさの都合上『このカメラが入ってない!』というご意見は受け付けていません_(:3 」∠)_
こう見るとミラーレスと一言で言っても色んなセンサーサイズを搭載するカメラがあることが分かると思うんですが、特に着目したいのが、一眼レフと同じセンサーサイズ(APS-C・フルサイズ)を持つミラーレス。
すごくざっくり言うと、これらのミラーレスなら『一眼レフに比べて小型軽量でありながら、一眼レフと撮れる写真のクオリティはほぼ同じ』ということ。画素数やレンズの性能なども関わってきますが、センサーサイズが同じなのでミラーレスは一眼レフに比べて画質が劣るとか背景がボケないなんてこともないんですね。
私自身はじめてのカメラ選びではセンサーサイズの『セ』の字も知りませんでしたし、『ミラーレスでもこんなに撮れる!』と聞いて『ほう…!』と納得しちゃったりもしていたんですが、そもそも画質なり背景ボケなりを一眼レフかミラーレスかで比較することは的外れなんですね。
ここを勘違いしていると買った後に『あれ…?』となってしまう可能性も非常に高いので、しっかりと理解しておきましょう(*’▽’)
2.ミラーレスでは動体が撮れない
これもよくある質問・誤解のひとつ。『動体=一眼レフと大砲みたいなレンズで撮るもの』というイメージが先行しているのかもしれません。
動体が撮りやすいかどうかは、オートフォーカス性能や連射性能が大きく関わってくると思うんですが、一眼レフにも動体撮影にさして強くないモデルもありますし、優れた動体撮影性能を持つミラーレスもいくつもあります。
これも『一眼レフかミラーレスかどうか』という基準で考えるのは間違いです。
ただ、私としてはひとつ着目しておきたいポイントがあって、それが一眼レフとミラーレスのファインダーの違い。上の図のように一眼レフとミラーレスではファインダーの有無・タイプが異なります。
一眼レフの光学ファインダーの場合は、目の前の光景をミラーが反射したものを見ることになるので、ファインダーを覗いたときの見え方は肉眼で見るのとほとんど差がありません。
一方、ミラーレスの電子ファインダーは、ミラーで反射する構造を持たないので、ファインダーの先にある小さな液晶画面に目の前の光景を映した映像を表示し、私たちはファインダー越しにその映像を見ながら撮影することになります。
電子ファインダーや液晶画面を用いて動体撮影をする場合、ファインダー越しに見えるのが『映像』なので、カメラによっては映像特有のカクカク感や微妙なタイムラグがちょっと気になる場合があるんです。
もちろん、今の電子ファインダーってめちゃくちゃ優秀ですし、これもまた同じミラーレスでもカメラによって性能は大きく異なりますし、見え方の印象・感じ方にも個人差があります。
ただ、私がかつてミラーレスの液晶画面を使って動体(ディズニーのショーパレード)を撮っていたときは、少し撮りにくさを感じたことがあったので、動体撮影をお考えの方はファインダーの見え方にも着目すると、より撮りたいものにピッタリと合う1台に巡り会えると思います。
動体撮影をお考えの場合は『一眼レフかミラーレスか』では判断するのではなくカメラそれぞれの動体性能をチェックすること、そしてファインダーの見やすさに着目するのが良いかなと思います(*’▽’)
3.一眼レフはプロ向けカメラ
『一眼レフの方がプロっぽい写真が撮れると聞いて』や『プロを目指すなら一眼レフと聞いて買うのを躊躇している』という方もちらほらいらっしゃるようなんですが、これも大きな誤解です。
『プロっぽい』とは何なのかというのはまた違った話になりそうですが、撮れる写真のクオリティは『一眼レフかミラーレスか』という基準で変わるものではないことは先ほど述べました。
一眼レフの方が現段階ではレンズの選択肢が豊富な傾向にあるので、それを理由にして『プロを目指すなら一眼レフ』なんて言われているとも考えられるんですが、プロカメラマンの方でミラーレス一眼を使っておられる方も大勢いらっしゃいます。
私もプロの『プ』の字も目指していませんが一眼レフを使っていますしね(*’▽’)
4.一眼レフの方が高い・ミラーレスの方が安い
『プロっぽい』から高そうと思われがちなのか、小型軽量のカメラの方がお手頃価格のイメージがあるのか、『あまりカメラにお金がかけられないからミラーレスの方がいいですか?』など一眼レフの方が高い・ミラーレスは安いという誤解も耳にします。
カメラの値段も一眼レフとミラーレスという区別で判断できるものではなく、ミラーレスにも比較的お手頃価格のものから、ボディだけで大学の1年間の学費を払えてしまうくらい高価なものもあります。一眼レフも同じくピンキリです。
また、写真を趣味にするにおいて、一眼レフかミラーレスかどうかでかかるお金の金額が違うということもないので、先入観を持たずにちゃんと調べましょう(*’▽’)
5.一眼レフは大きくて重くて持ち出せない
一眼レフにするかミラーレスにするかで非常に多くの方が悩むポイントがカメラの大きさ・重さ。ただ、中には一眼レフの大きさ・重さをかなり大袈裟に捉えている方も見受けられます。
実際両方使ってみて感じるのは、ミラーレスの方が一眼レフよりもやっぱり軽いです。
首から提げたりカバンに入れて持ち歩くことを考えると、小型軽量であった方が何かと便利ですし、ミラーレスの方が『とりあえず持って行こう』と気軽に持ち出しやすいかもしれません。
ただ、一眼レフは『今日はカメラを持ち出すぞ…ッッシャオラァァァァァァ!!!!!』と気合いを入れないと持ち出せないレベルなのかと聞かれるとそれはさすがに言い過ぎ。今の一眼レフはどのメーカーも小型軽量化に力を入れていれていますし、初めてNikon D5500を触ったときはその軽さと小ささに驚いたものです。
『一眼レフは大きくて重いから絶対に持ち出さなくなる』という意見も結構あるようですし、それを聞いてさらに迷い始めた…なんて人も少なくない様子。
ただ、これはあくまで個人的な考えなんですが、一眼レフであろうとミラーレスであろうと定期的に持ち出す人は持ち出しますし、持ち出さない人はどれだけ小型軽量のカメラであっても持ち出さないようにも思っていたりします。
持ち出しやすさは人によって基準や感じ方が違うので、実際に一眼レフを触ってみたら『意外と軽いじゃん!』と思えることもありますし、逆に『私は絶対一眼レフ!』と思っていても持ち比べてみると『ミラーレスの方が使いやすそう!』となることもあるはず。
カメラの大きさや重さはイメージで語らずに実際に触って判断することをオススメします(*’▽’)
カメラ選びで大切なのは『自分で触って選ぶこと』
この記事を書きながらどうしてこんな誤解が多発してしまうんだろうと考えていたんですが、検索上位に出てくる情報にも結構間違ったものが多いことが原因かなと思います。
思い込みや想像・憶測で書かれている場合もありますし、他のサイトから文章や写真をいくつか引っ張ってきて適当につなぎ合わせただけのものもまだまだある。
でも、はじめてのカメラ選びの場合は分からないことがほとんどだから間違っていても気付かない。『カメラってこんな感じでしょ?』というなんとなくのイメージがあると、そこに結びついてしまって今回紹介したような誤解が生まれてしまうのかなと考えていたりします。
カメラ選びだけの話ではありませんが、検索で上の方に出てくるからといって正しい情報だとは限らないということはネットを使う上で常に意識すべきです、ほんとに。
私がこの記事で伝えたかったことは、
- カメラをイメージで選ぶのはやめよう
- ネットの情報は参考程度に
- カメラ選びは必ずお店で実際に触って決めよう
の3点。
カメラをイメージだけで判断したり、誤解してしまってる方はカメラ選びが大きく遠回りしてしまいがちです。
正しい情報を見分けるのはなかなか難しいことだとは思うんですが、見分けられない場合は話半分・参考程度に流して、ひとつの情報を鵜呑みにせず、いろんなサイトを見て回ることをオススメします。
個人的にはそのサイトに撮影記などその人が撮った写真があるかどうかや、SNSのアカウントでどんな写真を撮られているのかを拝見して判断したりしてました(*’▽’)
もちろん、正しい情報を分かりやすくまとめてくださっているサイトも数多くありますし、実際にそのカメラを使っている人・写真を趣味にしている人の『生の声』はとても貴重。上手く活用すれば、よりスムーズかつ的確に自分に合う一台に巡り会えるはずですし、私も今までいろんなサイトにお世話になりました。
ただ、『自分にとって良いカメラがどれか』という答えはネットでどれだけ検索しても見つからないもの。カメラは写真を撮る道具ですし、使いやすさには個人差があるので、そこは自分の感覚で判断するしかありません。
なので、私が考えるカメラ選びの1番の近道は、実際にお店で触って選ぶこと。
いろんな情報がありすぎて調べれば調べるほど分からなくなったという方も多いんですが、手に取ったときに『これいいな』と思えるカメラが正解だったりするものですよ(*’▽’)
おわりに
私自身はじめてのカメラ選びではいろんな誤解をしていましたし、他にもいろんな誤解があるようなので、カメラ選びに悩まれている方と共有できればと思い、今回このようにまとめてみました。
この記事がみなさんのカメラ選びに少しでもヒントになれば幸いです(*’▽’)
最後まで読んでいただきありがとうございました!