コロナ禍が落ち着き、身動きが取りやすくなった2023年。ふと思い立って「死ぬまでにやりたいことリスト」を作りました。リストは下のリンクから見られますので、もし興味あれば覗いてみてください。
この記事では、どうして今このリストを作ろうと思ったのかという話をしたいと思います。
「死ぬまでにやりたいことリスト」と新しいインスタアカウントを作った話
なぜ「死ぬまでにやりたいことリスト」を作ったのか
Twitter等で話したこともあるのでご存じの方もいるかもなのですが、2018年に特発性拡張型心筋症を患っていることが分かりました。簡単に言うと、心臓が大きくなり筋肉がペラペラになってポンプ機能が衰えていく病気です。
幸い薬で上手くコントロールできており、日常生活には大きな支障なく過ごしています。…が、写活をするにあたっては出来ないことが少しずつ増えてしまっているのが現状です。
例えば、体力が落ちているので、昔のような3時間睡眠で日の出時刻に合わせて朝活に繰り出す…といったことはもうできません。舞浜も1日歩き回るともうヘットヘトです。機材をあれこれ入れたカメラリュックも、ICD(※)の植込部分が引っ張られるため背負えなくなりました。※植込型除細動器。街中にあるAEDの体内版。
あと、首の負担軽減&構えやすさから今までずっとカメラを右に斜め掛けして撮り歩いていたのですが、これもICD植込部が擦れて違和感が強いため出来なくなり不便さを感じています。
国内での写活ですらこんな感じなので、生き甲斐と言ってもよかった海外写活も簡単には行けなくなりました。
人生のモチベの半分近くを写真・旅行が占める私としては、こうも楽しみを制限されると「何を楽しみに生きればいいのか」、もっと極端な言い方をすると「何のために生きているんだろうか」と考えるようになってしまって。
「たかがこんなことで」と思われるかもなのですが、これまで出来ていたことが出来なくなる虚しさ・病気の進行・治療に対する不安・同世代との比較なども相まって、私のキャパシティ的には限界で。自分がやりたかったことが出来ている人を見るのがしんどくなり、写活から距離を置いていました。心臓移植という根本解決法があるとはいえ、そう簡単にできることじゃないですしね。
…とこんな感じでここ数年生きてきたわけですが、根っからの飽き性ってすごいですね。周りを羨んで卑屈になって生きるのにも飽きてしまいました。
どうしても「できなくなったこと」が目立ってしまうけど、「まだ変わらずできていること」もあるはず。海外旅行はじめ大掛かりなものにフォーカスしがちだけど、もう少し身近なもので「やりたいこと」もあるんじゃないか。
今までのことを振り返ると、どうやら私がメンタルを保ちながら生きるためには「自分がやりたいと思うことをやれている」という実感が必要っぽい。じゃあその「やりたいと思うこと」をまとめて生きる目標を設定しよう、と作ったのがこのリストです。
また、医療の進歩によって今の病気を克服できて、結果私の人生が長いものになったとしても「やりたいことができる期間」はどちらにせよ短いと考えていて。割と昔から計画的に過ごすタイプではあるのですが、仕事で忙殺されてついついボーっと過ごしがちなので、気付いたら「あれもこれもやりたかったのに時間がない」とならないためにもリスト化しておきたかったというのも理由のひとつです。
このブログに紐付けるかはかなり迷った
この「死ぬまでにやりたいことリスト」について、ブログに公開するか・記録をブログに紐付けるかは割と悩みました。
写真というテーマから外れるからというのもありますが、それ以上に「病気アピール」みたいにマイナスな形で受け取られるんじゃないか、それによって7年間積み上げてきたこのブログの雰囲気が崩れるんじゃないか、このブログは病気と無関係である方が私自身現実逃避できて良いんじゃないか、とか。若干自意識過剰な気がしつつも色々考えました。
そもそもゆるカメライフは、「私自身が写真を始めて間もない頃、分からないことをググってもなかなか情報に辿り着けなかったから、私がそれを発信したら誰かの役に立つのでは』と考えて作りました。やがて文章を書くのが楽しくなってきて、写真に対する考えや旅行記など、時に細かすぎる粒度感で好きに記すようになり、今のこの形になりました。
何が言いたいかというと、私にとっては「ただの写真ブログ」ではなく「人生の記録」みたいになってるわけです。
思い出はもちろん当時の思考回路や趣味趣向まで、読み返すと恥ずかしくなるくらいありのまま全部詰まっている。このブログがこれからの私にとっても「人生の記録」であってほしいと考えると、病気に関することを書くのもナシではないかなと思い、今この記事をせっせとタイピングしています。
こんな感じで本リストをこのブログで公開することにしましたが、これ以降の記事では病気のことには触れないつもりです。撮影記や機材諸々について書いていく予定なので、よければ今後もこれまでと変わらず気が向いたら覗いていただけると嬉しいです。
おわりに
大学3年の頃の私が、飽き性の私が写真だけは長く続いている・続きそうと思う理由についてこんなことを書いていました。
人生の中で写真を撮らなくなることはないと思いますし、『この瞬間を綺麗に写真に残しておきたい』と思う場面は絶対にある。
(中略)これから先さまざまな場面で出会うであろう写真に残しておきたい大切な瞬間も、写真を趣味にしているおかげで撮り逃すことなく綺麗に撮れると思いますし、そのときにはまたこの趣味がもっともっと好きになる・写真を趣味にしていてよかったと感じるはずです。
写真が人生に寄り添う存在だということが、私が今まで長く写真を続けられている理由そしてこれからも長く付き合っていけるような気がしている一番の理由だと思います。
以前のような「写真を撮るために動く」ようなガッツリとした写活は出来なくなったけれど、これからこの「やりたいことリスト」を叶えていくにあたっても写真を撮りたくなる場面は必ずあるはずです。
一時期カメラを置いていましたが、実際今はリストを達成した様子をどんな風に・どんな機材で撮ろうかなと考えてワクワクしている自分がいるあたり、当時の「写真という趣味とは長く付き合える気がする」という予感は当たっていたようです。
色々書いてきましたが、要は「旅行と写活と機材購入の口実を増やしたぜイエーイ」という話で、これからも撮りたいもの撮って・載せたいもの自己満で載せて・書きたいこと記事にするということには変わりませんので、よろしくどうぞ!