自慢じゃないのですが、気付けば写真を趣味にして丸5年が経つにも関わらず、写真管理の方法を初期から全くアップデートしていません。
人間は失ってから物事の大切さを知る生き物で、こういうのって後回しにしがちなのですが、今回PC新調を機にしっかりとバックアップ周りを見直すことにしました。今回はそんなお話です。
なお、先に断っておくと中の人はPC周りに強くないので、初心者による初心者向けの内容です。NASとかRAIDとか難しそうなものは扱いません。
HDD?プライムフォト?写真が趣味の人はどうバックアップを取ればよいか考える
【悪い例】現在の写真管理方法
『よく4年間何事もなく来れたな』って感じですよね。大きく分けて2つの問題点があります。
ひとつは、Lightroomのカタログのバックアップ。Lightroomは終了時にバックアップを取るよう促してくれるのですが、デフォルトではカタログが作成されるフォルダ内にバックアップ用フォルダを作成し、そこに格納されます。
これカタログを手動で削除してしまった場合には備えられていますが、PCが壊れてしまったらパァ。バックアップ取っているように見えて全く取れてません。
もうひとつは、RAWファイルの置き場所。私レベルに疎くて大雑把な人間だと『外付けの記録媒体にデータを移せばバックアップになる』と思ってたんですよね。これもHDDがご臨終すればパァ。いやまあ薄々まずいなとは思ってたんですが、めんどくさかったんだもの…。
RAW置き場にクラウドを使うか使わないか
現状の致命的な問題を解決すべく、重い腰を上げて見直しをはじめ、2つの案が浮かび上がりました。ひとつずつ見ていくことにしましょう。
A案(外付けHDD2台体制)
- カタログのバックアップ場所をクラウドに
- 片方壊れてもいいようにHDDを2台に
現状との違いはこの2つ。こういう時切実に図作成スキルが欲しくなりますね。
なお、今後Lightroomで使うRAWデータの置き場を外付けHDDからSSDにしてみるのですが、これはバックアップ目的というよりは『現像作業サクサク化目的』での変更なので、説明は割愛します。興味のある方は下の記事をどうぞ。
カタログはCreative Cloudにバックアップ
まず、Lightroomのカタログバックアップをクラウドに変更。これはA・B案共通です。
Google DriveでもDropboxでも良いのですが、私はこれらを既に別目的で使っているので『AdobeのものはAdobeで』ということでCreative Cloudに。
Macの場合は、デスクトップ版のCreative Cloudを入れていれば、Lightroom終了時のバックアップ確認画面から簡単に場所を指定できます。恐らくWindowsでも似たような感じです。
HDDを2台に
そもそもバックアップとは『不測の事態に備えて二重に守り支援する』という意味。つまり、片方が消えても片方が残っている状態を作る必要があります。ということは私は4年間バックアップ取らずに生きてきたんですね。おそろしや。
コストのメリットが大きいのはやっぱりHDD2台体制。今は1TBあたり5000円くらいで手に入ります。
デメリットは、壊れる可能性があること。不運にも2台同時に壊れるなんてこともないとは言えませんし、地震などで家そのものに何かあった場合は全てのデータが消失してしまいます。
B案(プライムフォト利用)
- カタログのバックアップ場所をクラウドに
- RAWデータのバックアップもクラウドに
A案との違いは、全体バックアップをクラウド管理するかどうかです。
RAWデータのバックアップをクラウドに
メリットは、なんといってもデータの安全性の高さ。先程HDDでのデメリットに挙げた『壊れる心配をしなくていい』というのは本当に強みです。
デメリットは、ランニングコストがかかり、それが上がる可能性があること。2021年2月現在のAmazon Prime会費は年額4900円ですが今後上がらない可能性の方が低いでしょう。ちなみに米国では年額119ドルです。
ただ、HDDも故障のリスクがあるので10年単位で買い替えが必要。1年あたりの撮影枚数が多いと、むしろこのランニングコストを払う方が安くつく場合もありそうですね。
結論:なんだかんだHDD2台体制のA案で
今回バックアップを見直す中で、検索して出てくるサイトを片っ端から読んだのですが、クラウド派が予想外に多くて。あとはやっぱりNASですね。
HDD2台はバックアップとして弱いだろうか…と結構悩んだのですが、結論私はHDD2台体制でいくことにしました。その理由は次の2つです。
撮る枚数とかかるコストのバランス
今1TBの外付けHDDを使っているのですが、5年弱でまだフルになっていません。ちなみにHDD内の総枚数は15000枚・一番撮影枚数が多かった2016年で5500枚でした。
意外と少ないなと思われたかもしれないのですが、私は取り込み前にかなり選別するタイプでして。重い腰を上げてPC前に座り、写真を取り込み終わって同じような写真がずらっと並んでいるのを見ると『選別は明日でいいや〜』とどんどん現像を後回しにしてしまいがちだからです。
これまでの5年分と先5年分の写真を保管する場合、これまでの撮影枚数を考えると2TBのHDDを2台買うことになります。2TBのHDDは8000円くらいで手に入るので、かかるコストは、
- HDD2台:8000×2=16000円
- HDD+Prime Photo:8000+4900×5=32500円
こんなイメージ。こう比較すると下がかなり高く見えますが、現像目的ではなく元々Prime会員の場合はHDD1TB分しか追加コストがかかりません。
我が家の場合は夫だけPrime会員なので、私のバックアップとして使うには新たに会員になる必要があります。となると、HDD2台の方が安くつきますね。
元データとレタッチ後のデータ、どちらを重視するか
とはいえ、撮影データはお金で価値がつけられない財産。コスパの良し悪しだけで管理方法を決めるべきではないと思ったので、今回は『RAWデータが私にとってどれだけ重要か』を軸に考えました。
もちろんRAWデータはすごく大切です。ただ、私は現像を一通り終えた後に改めて引っ張り出してきて再現像するということが今まであまりなくて。『もうちょっとよくなるはず』と再レタッチしても『いや結局最初のが一番よかったな』となることも多いんですよね。とほほ。
『RAWはJPEGになれてもJPEGはRAWになれないので、RAWの方が絶対大事』という人もいれば、『見返すのは現像後の完成写真だけだし、最悪それさえ残っていればOK』という人もいると思います。
私は後者だったので、現像後の写真はクラウドで管理できてるし、RAWデータ管理はHDDでいいかなという結論に至りました。
バックアップ方法を決める基準について
今回しっかり見直してみて、バックアップは『万人にとってこうすべき』みたいな明確な正解がなくて本当に難しいなと思いました。
この記事を読んでいる方の中には、現在進行形でバックアップをクラウドにするかHDDにするかで悩まれている方もいらっしゃるかもしれません。というわけで、私の考えるバックアップスタイル方法を決める基準も書き出しておこうと思います。
HDD2台体制がよさそうな人
- 出来る限り安く済ませたい人
- RAWデータと現像後データ、強いて言えば後者の方が大事な人
ここまで述べてきた私と同じような考えの方は、HDD2台体制でいいかなと思います。ただし、HDDが両方壊れてしまうリスクを許容できる人に限ります。
Prime Photoがよさそうな人
- 何があってもRAWデータを失いたくない人
- HDDの買い替えを検討する手間を省きたい人
- 現Prime会員かつ撮影枚数が少ない人
繰り返しになりますがデータの安全性が最も高いのはクラウドなので、HDDに少しでも不安がある場合はクラウドを第一候補にした方が良いと個人的には思います。
撮影枚数が少ない現Prime会員という方も、HDD2台体制にするより安くつきますし安全性も手に入るのでPrime Photoが良さそう。
撮影枚数が少ない非Prime会員の場合は悩ましいところ。Primeビデオとかにも興味がなくバックアップ目的で契約するとなるとHDDより高くつきます。『撮影枚数が少ないのにHDDの買い替えを考えるのは面倒』と考えるかどうかで判断するのが良いかもしれません。
なお現会員かどうかに関わらず、撮影枚数が多い場合はアップロード作業のことも事前にしっかり考える必要があります。既に千〜万単位でデータがある場合、RAWデータの大きさを考えると骨が折れる作業になる可能性が高く、これもまた私がPrime Photoにしなかった理由のひとつだったりします。
私がバックアップに使用しているHDD
Transcend ポータブルHDD 1TB
今までずっとメインで使ってきたのがこちら。この子が壊れずいてくれたおかげで、杜撰なバックアップでも生き延びることができました。
作動音が少々大きめですがコスパはかなり良いと思います。ラバー製のカバーが滑り止めになるので、机の上に置いていてもズレないので安心です。
BUFFALO ミニステーション 2TB
全体バックアップ用に新たに購入したHDD。
据え置き型の方がより安価なのですが、バックアップでノートPCに繋ぐ際にHDDを多少動かすので、振動などを想定しているポータブルタイプを選びました。ついこの間まで1TBってすごく高級品だった記憶があるのですが、本当に安価になりましたね。
おわりに
ブログでいっちょまえに色々語っておきながら、バックアップまともに取れてなかったなんて恥ずかしい限りですが、なにはともあれ大きな事故がないうちに見直せてよかったです。
この記事が少しでも何かのヒントになれば幸いです(*’▽’)最後まで読んでいただきありがとうございました!