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私の経験から考える!『フルサイズなら良い写真が撮れる』は本当?

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写真にのめり込んで『もっと良い写真が撮りたい!』と思い始めた時に、頭に浮かぶフルサイズの文字。

SNS等で見かける上手な方がフルサイズを使って撮っていて、自分の写真と比較して『やっぱりフルサイズじゃないと良い写真が撮れない』と嘆いている人を見かけます。かくいう私も実はかつてその一人だったんですが、本当にそうなんでしょうか?

というわけで!フルサイズなら良い写真が撮れるのか、私の実体験を踏まえつつあれこれ考えてみたいと思います(*’▽’)

目次

『フルサイズなら良い写真が撮れる』は本当なのか

フルサイズとAPS-Cで何が変わるか

Nikon

フルサイズとは、センサーの名称。

センサーとは撮像素子とも呼ばれ、レンズを通ってきた光を電気信号に変換する部品のことで、フォーサーズやAPS-Cそして今回の記事のテーマであるフルサイズなど様々な大きさがあります。

センサーの大きさの違いによって、カメラや写真には色んな変化が生じます。記事のボリュームの都合上、細かい説明は今回は省略しますが、よく挙げられるものとしてはこのあたりです。

  • 画質の向上
  • 背景がボケやすい
  • 高感度性能・ノイズ耐性の向上
  • より広いダイナミックレンジ

フルサイズで撮った写真は、APS-Cの写真とは違う?

今私はNikon D750というフルサイズをメインで使っているんですが、フルサイズで撮った写真とAPS-Cで撮った写真に違いはあると感じます。そりゃああんなに高いのに何も変わらない方がおかしいですしね。

多少無理に感度を上げてもノイズが全然出ませんし、少しばかり写真の繊細さが増したように思います。また、現像で無理なく弄れる範囲も範囲も広くなったようにも感じます。

でも、フルサイズを手にしてすぐの頃に『フルサイズってやっぱ違うわー』『フルサイズはAPS-Cより良い写真が撮れる』と感じたかと聞かれると、実は全然そんなことなかったんです。

『フルサイズだから良い写真が撮れる』ではなく『良い写真を撮れる人がフルサイズを使ってる』

SNS等で『すごい!きれい!』と思う写真を載せている人のアカウントを覗いてみると、使っているカメラがフルサイズ…ということはよくあります。

今も自分の写真の出来に悩むことは日常茶飯事ですが、もう少し前は今以上に悩むことが多くて、そんな時素敵な写真を見ると『やっぱりフルサイズじゃないと撮れないのか…』と思ったことが何度もありました。

でも、実際にフルサイズを手にして撮ってみても、今までの写真と大差がない

フルサイズなら撮れると思っていた『すごい!』という写真には到底及びそうもない。同じフルサイズを使っているはずなのに。

なぜだろうと考えてみると、いくつか気付いたことがありました。

例えば、SNSで見かける上手な人たちは、今までいろんなカメラを使って、色んな知識や技術を得て、撮りたい写真のイメージがハッキリしてきて、その上で自分の写真をさらにステップアップさせるために必要だったのがフルサイズだということ。

だから『今より良い写真が撮りたい』というザックリとした考えでフルサイズを手にしても、そのカメラの持つ凄さを引き出すのは無理だということ。

そして、良い写真を撮る力を持っている人がフルサイズを持っているだけで、フルサイズを使っているから良い写真が撮れているわけではないことです。

写真を撮るのはカメラではなく自分自身

冒頭でフルサイズを導入することで変わることをいくつか挙げてみましたが、構図力や写真・カメラの知識、現像スキルなどはフルサイズを持ったとしても変わりません

構図や設定を考えて、シャッターを切って、現像で写真を仕上げるのはすべてカメラではなく自分自身。どれだけ性能の良いカメラであっても、それ自体が写真を撮ってくれるわけではなく、あくまでも撮影者をサポートしてくれるに過ぎないんですね。

いつかはフルサイズ!とお考えの方の中には、今エントリーモデルを使っているという方も多いと思うんですが、それらも良い写真を撮るために必要な性能を十分すぎる程持っています。

とはいっても、エントリーモデルではダイナミックレンジや高感度などの面でやっぱり限界がある。

ただ、その限界を超えた性能を持つのがフルサイズ。つまり、そもそも今あるカメラでしっかりと良い写真を撮れていない限り、フルサイズを使ってもその高い性能を活かしてあげることができないように思うんです。

フルサイズを持ってもなかなか思うように撮れなかった私の話

私自身フルサイズを手にする前、正直『今の自分の写真がイマイチなのは、フルサイズじゃないからかもしれない』とか『フルサイズで撮れば良い写真が撮れる』と考えていました。巷ではこれをフルサイズ症候群なんて呼ぶんだとか。

つい先日、昔の写真から現在の写真までを『私の写真史』として振り返る記事を書いたんですが、フルサイズを持ったから良い写真が撮れたかと聞かれると、全然撮れてなかったんです。もうね、悲しいくらい。

私の場合、まず現像がどうしようもなく下手で、フルサイズならではの繊細な表現を片っ端からぶっ潰すゴテゴテかつワンパターンな現像しかできなかったことが大きな原因のひとつ。それに加え、カメラや写真についての基本的な知識もまだまだ欠けていました。

私が手にしたフルサイズは確実に今まで以上に良い写真を撮るためのパワーは持っているんですが、あまりにも今まで使ってきたカメラでできることがちゃんとできてなさすぎた

フルサイズを使っても良い写真が撮れなかったのはそのせいで、私は勝手に幻想を抱いて、勝手に自爆してしまったともいえるんですね。

フルサイズだからこそ撮れる写真も勿論ある

『フルサイズを使ったら良い写真が撮れる』わけでないのなら、フルサイズって必要ないの?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、私は断じてそうではないと思っています。

D750を使い始めてしばらくして、前よりは自分が撮りたい写真が撮れるようになった今、フルサイズだからこそ撮れたと思う写真がたくさんあります。

風景などの繊細な表現が好まれる写真だったり、高感度が必要となる写真だったり、やっぱりフルサイズってすごい!と心から実感できていますし、最初は使いこなせる場所に立てていない状態で手にしてしまいましたが、少し背伸びしてフルサイズを買って本当に良かったと思っています(*’▽’)

フルサイズで良い写真を撮るために今から心がけておきたいこと

それに、先ほどから今のカメラを使いこなせてないとフルサイズを持っても良い写真は撮れないといったことを述べてきましたが、『フルサイズは上級者じゃないと持つべきではない』というわけでは絶対にありません

私は初心者こそ良いカメラを持つべきだと思っていますし、機材に頼れるところは思いっきり頼るべきだと考えているタイプです。

でも、最初からフルサイズを買うという人は少数派でしょうし、ひとつのステップアップとして検討し始める方が多いはず。高い買い物ですし、やっとの思いで手にしたからには『やっぱりフルサイズは違う』と実感したいもの。

ただ、ここまで書いてきた通り、私はその違いを感じることができなかった。色々なブログやレビュー等拝見していると、こういった経験をしているのは私だけではないみたいです。

この経験を踏まえて、こうしていればフルサイズを手にしたときから良い写真が撮れた・フルサイズに感動できただろうなと思うこと、フルサイズを手にするまでの間に心がけておけばよかったと思うことを書き出したいと思います。

自分の力不足なのか、カメラの力不足なのか考える

フルサイズ症候群にかかっていた頃の写真を見返してみると、それらの写真をイマイチだと感じていた理由のほとんどはカメラではなく自分の力不足だったんです。

よく見るとピント合わせが雑だったり、水平が取れてなかったり、何でもかんでも写してしまっていたり。どれだけ良いカメラでもピントが合ってないことを教えてくれませんし、カメラが構図を考えてもくれるわけでもありません。

これらが写真をイマイチにしている原因の場合、それは明らかに自分の力不足

フルサイズを使い始めたとしても、この部分は自分自身の腕を磨かない限り変わりませんし、『もっと良い写真が撮れるかも!』とフルサイズを買ったとしてもがっかりしてしまう可能性が出てくるんですね。

さらに、白飛びや黒つぶれが起こっていたり、思うような明るさで撮れていないのも、カメラが悪いんじゃなくて自分自身でしっかり露出を合わせられていなかったから…なんてこともありました。

また、どれだけ良いカメラであったとしても、見たままの色や感動をただシャッターを切るだけで1枚の写真に完全再現するのはほぼ不可能。

よって、良い写真に仕上げるにはRAW現像の技術もかなり重要になってきますし、自分の写真を見返してみるとイマイチだったのはちゃんと現像できていなかったからだったということも何度もありました。

ちょっと写真に慣れてくると、これ以上学ぶことはないと考えがちだったりすると思うんですが、写真の世界は私たちが思っている以上にもっともっと深いもの。意外とたくさん見落としているところ・まだまだ力が足りないところがきっとあると思います。

私の場合、とにかく現像スキルがダメダメなことにフルサイズを買ってから気が付いたんですが、あれこれ試行錯誤して少しスキルが上がってきた頃にAPS-Cで撮った写真を再現像してみたら見違えるくらい綺麗になって。

『フルサイズじゃないと良い写真が撮れない』と思い込んでいたけれど、カメラが良い写真を撮れてなかったのではなく、私自身が良い写真を撮れてなかった

写真を知ったように思っていたけれど実は全然知らなかったことを痛感した瞬間でしたし、良い写真が撮れないことをカメラのせいにしていても何も成長しない良いカメラを持ったとしても良い写真が撮れるようになるとは限らないことを身をもって学びました。

ここまでは『自分の力不足』の話でしたが、目一杯ISO感度を上げているわけでもないのにノイズがかなり気になる場合や、ダイナミックレンジの狭さなどはカメラの力不足。

明らかな自分の力不足が見当たらなくて、カメラの力不足が気になりだしたときにフルサイズで撮ると、買ったすぐから『フルサイズってすごい!』と感動できたんだろうなと思います。

もちろん自分の力不足が完全になくならないとフルサイズを使っても意味がないという話ではありませんし、『カメラやレンズは気になった時が買い時』だと思っています。

機材選びって結構ノリと勢いなところありますし、少し背伸びした機材と一緒に成長していくというのもすごくいいと思っています。私はどちらかというとこのタイプでしたし、フルサイズを手にしたからこそ成長できた部分もきっとあったと思います。

ただ、カメラは写真を撮る道具であることを忘れずに、良い写真が撮れないことをカメラのせいにしない・自分の力不足かカメラの力不足かを考えるように心がけた方が、フルサイズの素晴らしさに感動できると思いますし、フルサイズを手にした後もどんどん写真が上手くなっていけるのではないかと思います。

おわりに

自分で書いていてこんなに自分にグサグサ刺さる記事はじめてでした。私はもうボロボロです。

いつかはフルサイズ!と考えていらっしゃる方には、私があまり感じることができなかった『フルサイズってやっぱり違う!すごい!』という感動を心の底から味わってほしいなと思ってあれこれまとめてみました。

この記事がみなさんのフルサイズデビューに少しでも何かのヒントになれば幸いです(*’▽’)

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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