暑い季節になると恋しくなるのが、海やプール。スマホや一眼を持って入るわけにはいかないけど、せっかくの思い出を綺麗に残したい。そんなわがままを叶えてくれるのが防水コンデジです。
私は普段一眼レフで写真を楽しんでいるんですが、最近シュノーケリングが好きになりまして、ついに防水コンデジデビューすることに。そして悩みに悩んで選んだのがOLYMPUS Tough TG-5でした。
水中でRAW撮影したくてOLYMPUS Tough TG-5を買った件
OLYMPUS Tough TG-5ってどんなカメラ?
OLYMPUS Toughシリーズは、山や海・岩場や雪の中などどんな過酷な場面でも使えるタフネスコンデジ。響きがかっくいいですね。
防水のみならず耐衝撃・耐荷重・耐低温など、どんな場面でもタフに使える仕様になっているので、とにかく用途が多いのが特徴。私はシュノーケリングや水遊びでの撮影用に購入したので、この記事は水中における作例・レビューです。
OLYMPUS Tough TG-5のココが良い!
明るいレンズの恩恵がすごい
私がTG-5を選んだ一つ目の理由が、レンズの明るさ。
写真のブレには撮影者のカメラを持つ手がブレてしまう手ブレと、被写体の動きにシャッタースピードの速さが足りなかったときに起こる被写体ブレという2種類があります。
水中で撮影する場合、泳いだり波の影響を受けたりしてどうしても体は不安定になるため、常に手ブレのリスクがあります。さらに、魚は常に動き回っているのですぐ被写体ブレしちゃうんですよね。
ブレを防ぐための唯一の方法は、シャッタースピードを速くすること。そのために大切な要素の一つがレンズの明るさです。
レンズの明るさは『F値』という数値で示され、数字が小さい方が明るいです。
上の表は『防水カメラ おすすめ』で検索して上に出てきた3つのカメラのスペックをまとめたもの。こうやって比較すると、Tough TG-5がいかに明るいか分かると思います。
設定とか難しいことはちょっと…という方もいらっしゃるかもなのですが、この明るさがあれば何も考えずともブレを気にせず水中撮影を楽しめると言っていいと思います。
25mm始まりがちょうどいい
さっきの表をもう一度見てみると、TG-5はズーム域が他のカメラと比べると少し狭いので、100mmで足りる?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
人によって撮りたい写真は異なりますし、それによって必要なズームも変わってきますが、一緒に遊んでいる人やシュノーケリングしながら海の中を撮るといった、普通の水中スナップでは私は100mmあれば十分だと感じています。
地上で撮っているときもそうなんですが、近くにある被写体を撮る場合、少し広い方が自然な距離感で撮ることができて。
この経験から25mmはじまりに惹かれたんですが、実際水中で撮ってみるとむしろもっとワイドに写したいという場面もあったくらいなので、この選択は大正解。
ちなみに、Toughシリーズは拡張アクセサリが豊富なので、フィッシュアイコンバータを使えばより広い世界を切り取ることが可能。もう少しシュノーケリングが上手くなったら買おうかなと密かに狙ってたりします。
③めっちゃ寄れる
水中撮影のとき被写体に寄れるのってめっちゃ便利で。
シュノーケリングをしていると魚がこっちに寄ってきてくれることもありますし、水中スナップにおいては、魚やサンゴなど被写体に思いっきり近寄って撮った方が印象的な写真になりやすくて。実際ほとんどの写真をマクロで撮ってます。
どれくらい被写体に近寄って撮れるのかというのを表すのが最短撮影距離という項目なんですが、TG-5は1cmまで寄ることが可能。
あと、あまり期待していなかったんですが、オートフォーカスも問題なく優秀なので、思いっきり近寄っても撮りたいものをダイナミックに印象的に写すことが可能です(*’▽’)
あえて画素数を減らしたことによる恩恵
旧モデル・TG-4から色んなポイントが生まれ変わったTG-5。その中で私が一番気になっていたのが、TG-5は画素数があえて抑えられているという点です。
ちなみに、TG-4は1600万画素。上の表で見てもTG-5の画素数はちょっと控えめですよね。
私自身カメラについて全く知らなかったときは、『画質=画素数』だと考えていましたし、昔の私ならこの変更を聞いても『え?改良というより改悪…?』と勘違いしていたと思います。
でも、実は画素数は大きければ大きいほど良いってものではなくて。というのも、
- 画質が悪くなる原因のひとつがノイズ
- 画素数が大きいとノイズが出やすい
- 画素数が小さくなるとノイズが出にくくなる
から。つまり、TG-5は写真の画質がノイズで劣化しないようにするために画素数が抑えられているというわけです。
とはいえ、私はよく写真をトリミングするので、なんだかんだ1600万画素の旧モデルの方がいいのかも…?と結構悩んでました。
ただ、実際にTG-5で撮ってみて、画素数は悩むようなポイントではなかったなと思います。
普段一眼で撮っていても思うんですが、ノイズでザラザラの写真よりもノイズレスのツルツルの写真の方が綺麗だと感じることが圧倒的に多いですしね。
ぶっちゃけコンデジである以上、センサーサイズも小さいのでそもそも画質はそこまで期待していなかったんですが、購入前の自分に説教したいくらい綺麗に写し取ってくれています。
水中でRAWで撮れることの恩恵がすごい
ここまで私がOLYMPUS Tough TG-5を選んだ理由をいくつか紹介してきましたが、最大の決め手になったのはRAWで記録できる数少ない防水コンデジだったからです。
RAWって何それ美味しいの?という方は、『撮影後に色味や明るさなどを柔軟に編集できるデータ』というイメージでOK。若干マニアックな話かもしれないので、拘りのない方は作例の写真だけパパッと見進めてもらえれば幸いです(*’▽’)
今この記事を書いている2018年5月時点では、SONYからもDSC-RX0というRAW記録可能な防水仕様のコンデジが発売されていますが、実は私がTG-5を買ったのは2017年7月。
作例が溜まってから記事を書こうと思っていたらあっという間に時間が経ってしまったんですが、私が買った当時はToughシリーズが唯一のRAW撮影が可能な防水コンデジでした。
普段一眼レフで撮っている写真はレタッチしているので、水中写真もRAWで撮れるに越したことないなとも思いつつ、年に数えるくらいしか使わないし、そこまで拘らなくてもいいのでは?とかなり悩みつつ。
Toughシリーズは他の防水コンデジに比べて高いのも悩ましいポイントだったのですが、後から『レタッチできたら良い写真になったのに…』となっても取り返しがつかないし、かえって勿体ないということで、TG-5の購入を決めました。後悔はないです(*’▽’)
レタッチ耐性は?
上の写真は左が撮って出し(RAW現像する前)・右がLightroomでRAW現像したものです。真ん中の白いバーをグリグリ動かして見比べてみてください。良い感じですね。
レタッチ耐性については、適正露出で撮っておけばある程度いじれるという印象。
シャドウ部を持ち上げた時のノイズが結構気になるので、このカメラで撮るときは常に気持ち明るめで撮るようにしています。
フィルターが優秀
ここまで読んできて、もしかしてその小難しい編集をしないと、このカメラでは綺麗に撮れないの?と不安になった方がいるかもしれません。
まっっっったくそんなことないので安心してください。ちなみに上の1枚は一切編集していないそのままの写真です。
『水中モード』で撮ると、水中特有の青緑のような色味にチューニングされた設定に自動的にしてくれるので、静かで神秘的な雰囲気をしっかりと表現することができています。
これもRAW現像していないそのままの写真。
また、写真の雰囲気を変えられるフィルターが14パターンも入っているので、それらを活用すればシャッターを切るだけでよりイメージ通りの1枚を撮ることが可能。
RAW現像をお考えの方には間違いなくおすすめですし、ここまでフィルター機能が充実している防水コンデジは珍しいので、RAW現像しない方にも同じくおすすめできる一台だと思います(*’▽’)
まとめ
さっきもちらっと述べましたが、他の防水カメラに比べて少し高いのがネックだったんですが、値段だけを理由にこのカメラを候補から外さなくてよかったと本当に思います。
ただ、率直にいうとRAW記録が可能な点や4K動画、GPSのLOG機能などは人によっては必要ない場合もあると思うので、そこはしっかり吟味したいところです。
ちなみに、2020年12月段階ではTG-6という新しいモデルが発売されています。最新機種ですが旧モデルより価格が抑えられているので、今検討するならこっちかなと思います(*’▽’)
おわりに
普段使っている一眼レフとは撮るシチュエーションが違うので、同じカメラでも全く選び方が分からず悩みまくっていたんですが、このカメラを選んで本当によかったです。
この記事がみなさんのカメラ選びに少しでも参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!