一眼レフの醍醐味といえば、レンズ交換。レンズを変えると撮れる写真は大きく変わりますし、写真がますます楽しくなります。
望遠・単焦点・魚眼などなど色んな種類がある交換レンズの中で、私が『写真って楽しい!』と心から感じるきっかけとなったのが超広角レンズなんです。
というわけで、今回は超広角レンズの魅力を作例マシマシで思う存分語ってみたいと思います(*’▽’)
あなたの知らない超広角レンズの魅力
超広角レンズってどんなレンズ?
一般的に24mm以下のレンズが超広角レンズと呼ばれます。APS-Cだと16mm以下ですね。
『とにかく広い範囲が写るレンズ』というざっくりとしたイメージをお持ちの方は多いと思うんですが、実はすっごく使いどころの多いレンズなので、どんな写真が撮れるのかじっくり紹介していきたいと思います(*’▽’)
広大な風景を、広大なままに切り取る
超広角レンズは名の通り超『広角』。
人間の視野よりも広い範囲を写すことができるので、広大な風景のインパクトをそのまま1枚に切り取ることができます。
『超広角=風景写真』というイメージを持っておられる方も多いと思いますし、私自身もそう思ってこのレンズを手にしました。
実際に撮ってみると、超広角で撮る風景はただ広いだけでなく、目にしたときの感動まで写真に収められるようなダイナミックさがあって。初めてシャッターを切ったときは本当に感動しました。
また、超広角を使い始めてから、空の見え方が少し変わって。
今までは『晴れか晴れじゃないか』くらいしか意識してこなかったのですが、雲の形や量・流れる速さなどによって空の表情は目まぐるしく変わる。超広角だとその表情を思いっきり切り取ることができるので、空を撮るのが本当に楽しくなりました。
屋内をより広く見せる
人間の視野よりも広い範囲を写すことができる超広角レンズは、屋内をより広く見せる1枚を撮るのにも大活躍。
私たちの目にはそんなに狭く感じられなくても、いざ標準レンズで構えてみると狭くて窮屈、圧迫感が出る…なんてこと、室内の撮影では結構よくありますよね。
そんなとき、超広角があれば見たまま感じたまま室内を広々と見せる1枚を撮ることができます。
一見標準レンズで撮ったように見えるかもしれないんですが、これも超広角レンズだからこそ撮れるもの。
超広角は広大な風景を撮るためだけのレンズではなく、狭い空間を広く見せるためのレンズでもあります。
リフレクションを撮る
リフレクション写真、素敵ですよね。
現実世界と水面に映る世界の両方を1枚に写そうと思うと、意外と標準レンズだと入りきらないことが多い。ここも超広角が活躍するシチュエーションなんです。
水面に写った姿を『逆さ○○』って呼んだりしますよね。
上の写真はUSJの逆さホグワーツ城なんですが、これが頭から先っぽまでしっかり収められるのは超広角ならでは。
神戸を彩る光の彫刻ルミナリエと、水たまりに映るもうひとつのルミナリエ。
メインの被写体と、それを彩る別の被写体を一緒に写せることもまた超広角の楽しいポイントのひとつです。
被写体に存在感を
超広角レンズの特性として挙げられるのが、パース。
写真が端から真ん中にかけて、すぼむように収束していく効果のことで、広角になればなるほど顕著に表れます。
この効果を活かすことで、広い範囲を写しながらも被写体の存在感をグッと強調した、すっごく印象的な1枚が撮れるんです。
パースは下から煽るように撮ってあげるとよりその効果が強くあらわれます。
香港ディズニーランドのパレードを最前列で見たときも、思いっきり下から超広角で撮っていたのですが、フロートの迫力がしっかり表現できていますよね。
奥行き感を出す
これまたパースを活かした撮り方なのですが、吸い込まれるような奥行きのある1枚が楽しめるのも超広角の魅力。
写真という平面に、奥行きという立体感が加わると、見た人を『おっ』と思わせられるような1枚になりやすいんです。パースを使いこなせるようになると、写真が一気に垢抜けます。
私にとって『超広角レンズ』とは
写真の幅と自分の視野を広げてくれたレンズ
超広角レンズで撮るようになってから、本当に写真の幅が広がって。
写せる範囲が広がるのは当たり前なのですが、それ以上に私自身の視野まで広がったような感覚があるんです。
標準レンズしか持っていなかった頃は、これ以上に広く写る世界を知らなかったので、構図も被写体探しも標準レンズの範囲でしか考えることができませんでした。
それが、超広角の世界を知ってからは、パッと見なんてことない被写体も『これ多分超広角で撮ったら化けるな』といったように見れるようになって。自分自身の写真の引き出しの幅が本当に増えたと感じます。
写せる範囲だけでなく撮影者自身の視野を広げてくれるので、超広角レンズは写真を上達させてくれるレンズだと感じています。
使いどころの多い『便利レンズ』
ここまでの作例の多さが物語っていますが、超広角の使いどころは本当に沢山あります。
上のようなテーブルフォトや旅先での記念写真なども、標準レンズより超広角の方が撮りやすいシチュエーション。
広大な風景を広く写すだけでなく、近くにあるものを適度な距離感で写すことができるので、一本だけで撮り歩けと言われたら、私は間違いなく超広角を選びます。
ここまで色んな作例を載せてきましたが、『え、これ超広角なんだ意外』と思われたものもあったと思います。ちなみに、上の写真も超広角レンズでないと撮れません。
今の私にとって、超広角レンズはもはや便利レンズのような位置付け。『買っても使わないかも…』なんて心配せず、もっと早く買っておけばよかったと心から思っています。
一眼の醍醐味が詰まったレンズ
もし昔の私にアドバイスできるならば、『初心者には使いこなしが難しそうなんて全然心配しなくていいから!』と伝えたい。この記事で皆さんに一番伝えたいのもこのことです。
今までとは全く違う世界がファインダー越しに広がっているワクワクがたまらなくて、撮ることが格段に楽しく感じられるようになって。
自分の写真にワクワクできると、写真を撮る機会も自然と増えますし、写真は撮れば撮るほど上手くなる。私は超広角は初心者こそ持つべきレンズだと思っていたりします。
風景・夜景はもちろん、屋内写真・パース表現などなど使いどころが本当に多いこのレンズ。他にもきっと私の知らない色んな楽しみ方があるはずです。
一眼レフやミラーレスは、レンズ交換できることが最大のメリット。肉眼とは全く違う世界を楽しめる超広角は、一眼の醍醐味が詰まったレンズとも言えます。
せっかく一眼を持っているのに超広角の世界を知らないなんてもったいないと断言していいと思っています。
私が使っている超広角レンズ
いつもより作例マシマシでまとめてみましたが、私の超広角愛が少しでも伝わりましたでしょうか?
最後に私が使っている・使っていた超広角レンズを紹介してみたいと思います。この記事をきっかけに『超広角っていいかも…』と思ったくださった方のレンズ選びの参考になれば幸いです(*’▽’)
TAMRON SP AF10-24mm F3.5-4.5 DiII
Nikon D5500がメイン機だった頃に使っていた超広角レンズがTAMRON SP AF10-24mm F3.5-4.5 DiⅡ。
超広角は、広い範囲を写すためにレンズが突出していたり、大きく重くなることが多いのですが、このレンズは小型軽量かつ表面が突出したいわゆる『出目金レンズ』ではなく、プロテクタなどのフィルターも着けられるので、取り扱いがしやすい1本でした。
ちなみに、センサーサイズの関係上、APS-Cは広角をあまり得意としません。
なので、APS-Cで超広角の世界を楽しみたいなら、絶対に『APS-C専用』の超広角レンズを選びましょう。
このモデルは現在生産が終了しており、AF10-24mm F3.5-4.5 DiII VC HLDという後継機が発売されています。
AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED
Nikon D750を使うようになってから私が愛用している超広角レンズが、AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G EDという超広角単焦点。
超広角で単焦点って使い勝手が悪そうに思われるかもしれませんが、実はとっても優等生で、どこへ行くのも欠かせない1本。この記事の作例のほとんどは、このレンズで撮影しました。
おわりに
手に取る前は『無くても困らない、あったら嬉しいレンズ』だと思っていましたが、今となっては『無くてはならない存在』になった超広角レンズ。
この記事を通じて、少しでも超広角の魅力が伝わっていれば嬉しいです(*’▽’)
最後まで読んでいただきありがとうございました!