前回→【旅行記①】中世の香り感じる美しい街!カメラ片手に歩くプラハ
旅行3日目の朝、プラハに別れを告げ、次の目的地・チェスキークルムロフに向かいます。さてさて、どんな旅になるんでしょうか(*’▽’)
すべてが絵になる世界遺産の街!チェスキークルムロフを撮り歩く
3日目:おとぎの世界のような街・チェスキークルムロフへ!
チェコの首都・プラハからチェスキークルムロフへはバスで約3時間。旅行会社さんにお願いして予約してもらっていたStudent Agencyのバスを利用しました。
お値段が手頃でありながら、座席もかなり広い上にモニター搭載(日本語対応ではなさそうでしたが)、さらに観光客には嬉しすぎる車内無料Wi-Fi付きですっごく快適。あまりに快適すぎてずっと寝てました。
チェスキークルムロフってどんなところ?
この記事を読んでくださっている方の中には、プラハは知ってるけどチェスキークルムロフってどこ?という人も少なくないはず。実際私自身チェコに行くと決めるまで、この街の名前はおろか存在すらも知らなかったですからね。
チェスキークルムロフは南ボヘミア州の小さな都市で、クルムロフ城を中心とする歴史的建築物の美しい街並みが評価され、1992年に世界遺産に登録されました。
上の写真は街にあったチェスキークルムロフ全体の地図なんですが、これを見ればわかる通り非常にコンパクトな街で半日もあれば歩き尽くすことができるので、日帰りで観光に来る方が多いスポットです。
私自身日帰りにしようか旅程を決める時にかなり悩んだんですが、私たちが最初に滞在したプラハと最終目的地であるウィーンの真ん中あたりに位置しているので、経由地として一泊することに決めました(*’▽’)
チェスキークルムロフに到着!早速街歩き!
到着したのはちょうど昼の12時。ホテルに荷物を預け、早速街を散策することに。
バスを降りたときからちょっとお天気がどんより気味なのが気になっていて、せっかくのチェスキー初の1枚なのになんだかテンションが上がりきらない私。
よくよく考えたらテンションが上がらなかったのはお天気のせいというよりも空腹のせいでした。というわけで、昔ながらのチェコ料理が味わえるという、地元の食堂のようなにぎやかなお店でチェスキークルムロフはじめてのご飯。
チェコ料理は肉がメインで、私がチョイスしたのはローストポーク。甘めのソースの味付けで好みに合わせてマスタードを付けていただきます。
旅行前チェコ料理ってあまり想像が付かなくて口に合わなかったらどうしようと思っていたんですが、この旅行で一度も外したことがなくてどれも本当に美味しかったです(*’▽’)
お腹が満たされたところで、散策再開。まだまだ雲が多いんですが、ところどころ見える青空にこれから晴れることを期待します。
プラハの街に比べて建物がカラフルで、まるでおもちゃ箱みたい。ガイドブックやサイトなどの紹介で『おとぎの世界のよう』『世界一美しい街』というフレーズが使われるのも納得です。
クルムロフ城からの眺めを満喫!
街を歩いているうちにこの街のシンボル・クルムロフ城に到着。
この街は街並みを歩くだけでも十分その美しさを感じることができるんですが、上から見た方がよりその景観の美しさを堪能できるということで、この塔に早速登ってみることにします。
昔のお城の雰囲気が感じられる、狭くて薄暗い階段。長い階段をせっせと上って見えた景色が…
こちら(*’▽’)!
オレンジ色で統一された屋根と、その中心に建つ大きな教会。まるで絵本の世界に迷い込んだかのような景色に見惚れてしまします。お天気が悪いのが悔しい…。
同じ国の都市なのに、シックで落ち着いた美しさを感じたプラハの街並みとはまた印象が全然違います。
チェスキークルムロフには街を一望できる高台がいくつかあり、クルムロフ城の中にもこの塔の展望台以外にもうひとつ絶景ポイントがあります。
そこからの写真がガイドブックなどに載っていることが多く、私がこの街で一番楽しみにしていたのがその場所からの眺めでした。
実はこの塔に上る前に一度覗きに行ったんですが、まだ曇り空だったので一度引き返していました。時間を置いてもう一度行ってみると…
青い空と白い雲、街をぐるりと囲む川、鮮やかな緑とオレンジ屋根。私が夢にまで見たチェスキークルムロフの景色がそこにはありました。
持っている超広角レンズでは全てが写りきらなくて、魚眼レンズを使って現像の時に歪みを補正して仕上げたんですが、イメージ通りの1枚が撮れてよかったです(*’▽’)
お城から下り、再び街を練り歩きます。なんてことないような路地も絵になるこの街は、ただ散策するだけでもワクワクします。
チェスキークルムロフの建物には壁にだまし絵が描かれていることが多く、実はクルムロフ城の外壁もレンガを積み上げたように見せるだまし絵なんです。
適当に停められたバイクもオシャレに感じられて、ついついカメラを向けてしまいます。
片道3時間かけて日帰りででも観光客があちこちから集まるのも納得です。
日帰り観光客が多いこの街ですが、ホテルもしっかり充実。坂道と石畳で足も疲れ切ったタイミングで、滞在先であるホテルルゼにチェックイン。
かつて修道院だった建物を改装して作られたホテルで、内装に古さは感じられるものの、この街の雰囲気に合ったこの街ならではのホテルという印象。結構好みが分かれるようですが、私はすごく好きでした(*’▽’)
夕焼けに染まるチェスキークルムロフの街
荷物整理を終え、足も休まったところで再びチェスキークルムロフの街へ繰り出します。
到着したときのどんより空が嘘のように晴れ渡り、より一層この街の美しさが感じられます。
プラハでも2日続けて夕焼けを見に行った私たち。晴れてきたしこの日ももしかしたら何かいい景色が見られるかも?ということで、夕焼けを見るポイントを探し始めることに。
さっき青空で撮ったお城の上のポイントだとちょうど自分がいる方向に太陽が沈んでしまうことから、お城が真っ正面に見える高台を探すことに。
今朝プラハ発のバスを下りたあたりの見晴らしが良かったことを思い出し、せっせと歩いて見えた景色がこちら。観光客がほとんどいない静かな場所で見る夕焼けはしみじみ感じられる美しさでした。
夜のチェスキークルムロフを歩く
プラハでは日が暮れても街が人で溢れていて、22時くらいからが本番というにぎやかな雰囲気だったんですが、それと比べるととっても静かで落ち着いたチェスキークルムロフの夜。
日帰り観光が多い街だからか21時を過ぎたくらいで大半の店は閉まっていて、ちらほら人が歩いている程度。ゆったりと夜の街歩きを楽しみます。
昼間に行ったクルムロフ城も、塔などへの入り口は閉まっているものの、敷地自体は開いていて入ることができました。
お城の上から夜景を撮れるかな?と思っていたんですが、お城をライトアップするための光源が非常に強かったため、撮らずにUターン。でも夜のお城散策は今まで味わったことのないワクワク感があって楽しかったです。
街頭に照らされる石畳、ひんやりと冷たい空気。歩いていると聞こえてくる川の流れる音や路上ライブの演奏に足を止めて耳を傾ける。
チェスキークルムロフの夜は、普段せわしない日常を過ごす私たちが忘れている時間の過ごし方を思い出させてくれる、ゆったりとした素敵な時間でした。
チェスキークルムロフで迎える朝
時刻は朝5時。眠い目をこすりながら、まだ暗い夜明け前の街に繰り出します。
チェコで朝を迎えるのはこれで3回目。夏でも朝晩は肌寒さを感じるくらい涼しいんですが、この日は特別冷えてて、長袖の上に厚手のパーカーを着ていてもまだちょっと寒いくらい。でも冷たくて澄んだ空気を吸い込むと身も心もスッキリして、クルムロフ城に向かう足取りも軽やか。
事前に調べてみると『朝7時に開くらしい』という情報もあれば、『24時間いつでも開いている』という情報もあってとりあえずダメ元で向かったんですが、私たちが行った時は朝6時でも開いてました。
門が開いててよかった、太陽が出てくるまでまだ時間あるなあ、どんな朝焼けが見れるかなあなんて考えながら歩いていた私は、この先に自分の想像をはるかに超える絶景が広がっていることに思ってもいませんでした。
だから、急な石畳の坂道を上って、一息ついたときにあまりの驚きで声も言葉も出なかったんです。
・・・
私の目の前に広がっていたのは、霧に包まれるチェスキークルムロフ。
街全体が霧で覆されているのを見ること自体初めてで、それがまさかチェスキークルムロフで見れるなんてもちろん思ってなくて。夢でも見ているんじゃないかと本気で思ったほど幻想的で美しい景色がそこにはありました。
写真を趣味にしていなかったらこんな時間から活動するなんてこと絶対なかったと思いますし、写真を趣味にしていなかったらこの景色は見られなかったはず。
素晴らしい趣味に出会えてよかった、カメラと一緒に旅をしてよかったと改めて思いました。
写真を撮ってる時も、帰国後写真を仕上げてる時も思ったのは『目で見た方が綺麗だった』ということ。
それは冷たい風や川の流れる音などの『その場の雰囲気・空気感』はカメラでは写し取れないからかもしれないし、単に私の力不足もあるはず。
チェスキークルムロフで見た幻想的な朝の絶景は、写真だけでなく肉眼にその景色を焼き付けることの大切さを教えてくれたと同時に、最近あまり熱心に思うことがなくなっていた『写真が上手くなりたい』という気持ちを強くしてくれたような気がします。一生忘れることのない、本当に素晴らしい朝でした。
朝のチェスキークルムロフを歩く
この日は9時半にホテルを出発し、オーストリア・ウィーンに移動する日。
まだ時間はたっぷりあったので、朝の静かなチェスキークルムロフの街をじっくりと散策することに。
十分歩き尽くしたつもりでしたが、時間帯を変えるとまた違った魅力も見えてくる。
ちなみに、写真右に見えるレストランは昨日夜ご飯を食べたお店。チェコ最後のご飯だからガッツリ肉料理!と行くべきところだったんですが、ちょっと肉に飽きてしまっていたのか気づけばボロネーゼを頼んでいる自分がいました。
今は人気観光地として世界中から旅人が訪れるチェスキークルムロフですが、かつて長い間荒廃状態にあり、この街並みが再評価されて修復作業が進められるようになったのは1990年頃なのだとか。
修復され始めたのがここ最近であること、街全体が観光地として整備されていることから、プラハに比べると生活感のようなものはあまり感じられないというか、まるでテーマパークにいるかのような異世界感と非日常感があります。
街を一周してクルムロフ城に上ってお土産めぐりをして〜というルートでも3-4時間あれば十分だと思いますし、実際に歩いてみて日帰りでもまったく問題なく観光できる・むしろ日帰りにちょうど良いスポットだと感じました。
でも1泊したからこそ気付けたこの街の魅力がたくさんありましたし、『泊まってみたい』と思っているならば泊まった方が後悔しないように思います。この街でゆっくり過ごせてよかったと心から思いながら朝の街を歩いていました。
最後は私達がこの街をはじめて一望したホテル前の展望台で。
色んな素晴らしい景色を見せてくれたチェスキークルムロフの街並みに感謝と別れを告げ、次の目的地・ウィーンへと旅立ちます。今回の旅行記はここまでです(*’▽’)
おわりに
想像していたよりもずっと可愛くメルヘンな街並みと、想定外の朝の絶景を満喫し、この街が大好きになった私。プラハもチェスキークルムロフも本当に素敵な街で、チェコという国が大好きになりました。
旅行記③からはオーストリアに移動するため、最後にプラハとチェスキークルムロフを合わせてチェコでの観光で感じたことをちょっと書き留めておこうと思います。
今回の旅行もカメラ片手に移動する予定をしていたので、荷物面の不安から治安については実際に現地に到着するまで心配していました。
チェコはヨーロッパの中でも治安が良いと聞いていたものの、心配性の私はカメラリュックに簡易的なカギをつけたりしていたんですが、パリで見かけたようなスリ集団や物乞いなどには滞在中一度も遭遇せず、不安・怖さを感じる場面は一度もありませんでした。
もちろん『ここは日本ではない』という意識を常に持って、ポケットや手を入れられそうなところに貴重品をしまわないなどの注意は必要ですが、プラハもチェスキークルムロフも心配性の私でも非常に歩きやすい街だったなと思います(*’▽’)
また、海外では接客やサービスは日本で受けるものと当然異なることが多いですし、少し不快な思いをしてしまう場面もあるだろうけどそれも旅の醍醐味!と考えていたんですが、チェコで出会う人はみんな親切で優しくて、良い思い出ばかりが残っています。
今回私がチェコ行きを計画し始めたとき、まず驚いたのが通貨のこと。チェコはEU加盟国なのですがユーロを導入しておらず、チェココルナという通貨を使います。観光地ではユーロで支払えるお店もあるんですが、ユーロで支払うと高くつくところがほとんどなのでいくらかチェココルナを用意おくのが無難だと思います。
ちなみに1チェココルナ=約5円程度。チェココルナとチョココロネって似てますよね。
なお、空港なら心配ないと思うんですが、銀行や街の両替所で事前に両替しておきたい場合、チェココルナを扱っていないお店も結構あるので注意が必要かなと思います。
あと、私が危うく見落としそうになったのが、チェコへの入国には海外旅行保険の加入が義務付けられていること。入国審査時に証書や契約確認書の提示を求められることもあると書いてあったので、印刷して持って行ったんですが、私たちの入国審査の時は特に提示を求められませんでした。
最後にカメラブログっぽいことをもう一点だけ。チェコの観光スポットには撮影禁止の場所や別途撮影ライセンス料が必要になるスポットがいくつかあります。
今回私が行ったスポットの中では、プラハ城・ロレッタ教会・ストラホフ修道院図書館が撮影ライセンスが必要でした。撮影をお考えの方は、チケット購入時に『Photo Permission』などの項目がないかどうかチェックを忘れずに(*’▽’)
さてさて、早いもので旅行はいよいよ後半。オーストリアでは一体どんな旅になるんでしょうか?次の旅行記もお楽しみに(*’▽’)
最後まで読んでいただきありがとうございました!
つづき