写真にのめり込むと誰もが思うこと、もっと良い写真が撮りたい。そのためにボディやレンズの買い足し・買い替えを検討される方も少なくないと思います。
でも高い買い物ですし、せっかくお金をかけたのに撮れる写真が変わらなかった…となるのは避けたいもの。
ボディとレンズどちらにお金をかけた方がより良い写真が撮れるのかというのは結構気になるポイントですよね。
ボディとレンズ、どちらにお金をかけるべきなのか考えてみる!
カメラや写真について今以上に無知だった頃、『値段が高い機材を使えば、すごい写真が撮れる』と思い込んでいた私。
もしかしたら、この記事を読んでくださっている方も中にも、昔の私と同じような感じでボディ・レンズの買い替えを考えているものの、具体的にどんなことが変わるのかはハッキリしていないという方もいらっしゃるかもしれません。
というわけで、まずはボディやレンズを変えると何が変わるのか見ていくことにしましょう(*’▽’)
ボディを変えると変わること
一眼レフ・ミラーレスのボディは本当にいろんな種類があって、お値段も様々です。
ボディを変えると変わるものは本当にたくさんあるんですが、センサーの大きさなんかは分かりやすい例だと思います。
フォーサーズやAPS-C・フルサイズなど、センサーにも色々サイズがあるんですが、この大きさによって画質や高感度ノイズ耐性などが変わってくるんですね。
私自身、これまでOLYMPUS PEN Lite E-PL6(フォーサーズ)→D5500(APS-C)→D750(フルサイズ)とボディを買い替えてきたんですが、高感度ノイズ耐性についてはD5500からD750に買い替えた時すっごく感動しました。
他にも画素数や画像処理エンジン、ダイナミックレンジの広さなどもボディによって異なる場合があります。
また、写真のクオリティに直接は関与しないポイントもボディによって違いがあります。例えば、ファインダーの視野率。
視野率とは、漢字の通りファインダーを覗いたときに見える広さのことで、D5500は95%・D750は100%。つまり、D5500のファインダーを覗いたとき、実際に撮れる写真の95%が見えているというわけです。
どちらも使った感想としては100%の方が格段に撮りやすいと感じるんですが、カメラの大きさや重さ・さらには部品コストなどなどからエントリーモデルではなかなか実現しにくいポイントです。
レンズを変えると変わること
一言でレンズといっても、ズームに単焦点、広角・標準・望遠など、本当にいろんな種類がありますよね。
例えば、ずっとキットレンズを使っていて、超広角ズームレンズを新たに買い足したとすると、写せる範囲が人間の視野よりも広くなり、撮れる写真は大きく変わります。
また、明るい単焦点レンズを使えば、キットレンズでは難しかった背景が柔らかくボケた写真を撮ることもできますし、レンズを変えると写真のクオリティが大きく変わります。
また、写真の画質はレンズの性能にも大きく影響されるもの。私自身写真を撮るようになるまでは『画質は画素数によって決まる』と思っていたんですが、実は違うんですね。
なので、ズームができない分、その焦点距離に特化した高い描写力を持つ単焦点レンズを使えば、ボディも画素数も変わってなくても、今までより画質の良い1枚を撮ることができるんです。
ボディとレンズ、お金をかけて写真が変わるのはどっち?
ボディとレンズを変えて変わるものをざっくりと説明してみました。
さてさて、ここからはボディとレンズどちらにお金をかけるとより写真が変わるのか、私の経験も踏まえながら考えてみたいと思います(*’▽’)
ボディは撮影者を支える・レンズは写真を大きく変える
写真を始める前は『良いカメラを使えば良い写真が撮れる』と思っていましたし、『高いカメラで撮れる写真は全然違う』と思っていました。
でも実際にD5500からD750に買い替えたとき、高感度ノイズ耐性には感動したんですが、正直それ以外の面で大きく感動したかと聞かれると実はそうでもなかったんです。
でも、D750で撮り続けるうちに、大きなセンサーサイズの恩恵を感じたり、D5500ではちょっと厳しいかなと思うような場面も臆することなくシャッターを切ることができるようになって。
私の場合は、ボディが変わったことで良い写真が撮れるようになったとは正直感じなくて、ボディが変わったことで写真が撮りやすくなったと感じることの方が多く、ボディは撮影者を支えてくれる存在なのだと気付いたんですね。
一方、レンズの買い替え・買い足しの場合は、撮れる写真が目に見えて変わったと感じられることがほとんどで。
私の撮り方が変化していなくても、私の写真やカメラに関する知識・構図のセンスが変わってなくても、レンズを変えると写る範囲やボケ方がそのレンズの仕様や性能によって変わりますからね(*’▽’)
写真を変えたいなら、まずはレンズにお金をかけた方が良いと思う
この記事のタイトルにボディよりレンズにお金をかけるべきと書いていたんですが、その理由はボディを変えた時よりもレンズを変えた時の方が、写真の変化が大きいと感じるからです。
自分の写真に変化を感じることは、写真という趣味を楽しむ上でも、写真が上手くなるためにもすごく大事なこと。
知識も撮影経験もまだまだ乏しい初心者の頃、今ある機材だけで自分の写真に変化を加えることは難しいですし、思うように撮れないことが続いたり、写真に代わり映えがしないと写真に飽きてしまうと思います。
でも、レンズを変えると自分の腕に変化がなくても撮れる写真はガラッと変わりますし、自分の写真に変化が感じられると、写真を撮ることが楽しくなる。そしてもっと色んな写真を撮りたくなる。
写真は撮れば撮るほど上手くなりますし、交換レンズは写真を上達させてくれるきっかけでもあるんです。タイトルの『上達のカギはレンズにある!』というのはこういう意味だったんですね(*’▽’)
ボディ・レンズの買い足しを考えている人に伝えたいこと
ここまで『ボディとレンズ、お金をかけて写真が変わるのはどっち?』というテーマであれこれ述べてきました。
私自身もっと良い写真を撮るために機材を買い足してみようと思い立ってから、ボディなのかレンズなのか迷った時期があったので、同じ疑問を抱えている方の少しでもヒントになれば幸いです(*’▽’)
さて、最後にボディ・レンズの買い足しを考えている人に伝えておきたいことを3点書き留めておこうと思います(*’▽’)
ボディの発売サイクルは早い
ボディもレンズも高い買い物。せっかく買い換えるならできる限り新しいモデルが欲しい!最新機種の方が性能も良さそう!と考える方も少なくないと思うんですが、ボディの発売サイクルって結構早いんです。
例えば、私が初めて手にしたカメラであるOLYMPUS PEN E-PL6は、私が買った時は最新機種が発売された直後でいわゆる『型落ち』だったんですが、たった1年半でまた新しい機種が出て2世代前のモデルになっただけでなく、生産まで終了しちゃってました。あと、D5500も2年経たずに型落ちになってました。かなC。
また、必ずしも旧製品から大きく性能が変化しているとも限らないのも事実ですし、むやみやたらにボディにお金をかけても撮れる写真が変わらない…となる可能性も否定はできませんし、自分の欲しい性能をしっかりと理解してボディを検討した方が後悔しないと思います(*’▽’)
レンズは資産
突然ですが、『レンズは資産』という言葉を聞いたことはありますでしょうか。
先に述べた通り、ボディは早い発売サイクルでどんどん新しいものに変わっていきますが、レンズはボディに比べてモデルチェンジが少ないため、発売日が古くても1世代前の型落ちとしてまだまだ現役なことも多いんです。
また、モデルチェンジが少ない分、市場における価値もボディに比べると下がりにくく、中古で売っても良いお値段がつきやすいことから『レンズは資産』なんて言葉が使われていたりするんですね。
当然レンズも使えば使うほどキズがついたり劣化もしますので、『レンズはボディより高く売れるからお金をかけるならレンズ!』なんてことは言いません。
私の感覚では、『レンズは資産』とは、ボディが変わっても長く使っていける・引き継いでいけるという意味だと思っています。
ボディにお金をかけていくと、新しいボディを買って、またしばらくして新しいボディを買って…としたときに、前のボディはサブ機として使われることもあるかもしれませんが、前ほど使われることはもうないと言って良いと思います。
でもレンズの場合は、長く使い続けたボディを買い替えたあとも、今まで通りそれらレンズを引き継いで新しいボディで使うことができる。
レンズの選択肢が増えれば増えるほど、写真の幅は広がりますし、写真はもっと面白くなる。
まずはレンズにお金をかけて、その間にモデルチェンジを重ね、今使っているものよりもずっとすごいボディが出た時に、そのレンズを引き継いで新しいボディを使った方がより良い写真が撮れると思います(*’▽’)
カメラは写真を撮る道具
ここまで、ボディとレンズの買い替え・買い足しについてあれこれ述べてきましたが、ボディやレンズを変えたからといって必ず良い写真が撮れるようになるとは限りません。というのも、あくまでもカメラは写真を撮る道具なのであって、撮るのはあなた自身だから。
どれだけ良い性能を持つカメラを持っていても、撮影者自身がそれを扱えなければ、カメラはその素晴らしい性能を発揮することはできませんし、そうなると今よりも良い写真は撮れないかもしれない。
もしかしたら、むやみやたらに機材の買い足しをするよりも、ひとつの機材を完璧に使いこなせるようになる方が、写真の上達という意味では良いのかもしれません。
また、今よりももっと良い写真を撮るための方法は、ボディ・レンズの買い替え・買い足し以外にもたくさんあります。
例えば、三脚があれば手持ちでは難しい長時間露光に挑戦することもできますし、三脚でカメラを固定してマニュアルフォーカスでピントをしっかりと追い込むことで、今までよりもパキっとした1枚が撮れることも。
もちろん、良い写真・印象的な写真には構図も大切な要素ですし、構図力が不足していると感じるなら色んな人の写真を見て参考にするのも一つです。
また、写真をより美しく印象的に仕上げるためにはRAW現像は必須ですし、もしかしたら今自分の写真に満足するために必要なのは、ボディやレンズの性能よりもRAW現像のスキルかもしれません。ちなみに私はまさしくこれに当てはまってたタイプです(*’▽’)
機材を買い足すなら自分の写真を今よりもずっと良くしてくれる、心から満足できるものにお金をかけたいはず。
いろんな角度から自分の撮りたい写真やそれに必要なもの、そして自分が使ってみたい機材を考えることが大切なのではないかと思います(*’▽’)
おわりに
私が今こうやって写真という趣味を楽しんでいるのは、色んなレンズで色んな写真を知ったからだと思っているので、今回はレンズにお金をかけるべきという立場であれこれ書いてみました。
機材を考えている時間って本当に楽しいですし、この記事がみなさんのボディ・レンズ選びの少しでも参考になれば幸いです(*’▽’)
最後まで読んでいただきありがとうございました!