突然ですが、みなさんはどんな写真が好きですか?私は幻想的な写真が好きです(*’▽’)え?この間の記事では立体的な写真が好きって言ってなかったって?細かいことは気にしちゃダメです。
朝焼けや夕焼け・イルミネーションなどなど、写真を趣味にしていると様々な幻想的な光景に出会う場面がありますが、いざカメラを向けてみるとその雰囲気や空気感を上手く撮れなかった…なんてこともしばしば。
私自身そのギャップでずっと悩んでいたんですが、それを叶えてくれたのがNik Collectionのグラマーグローでした。
というわけで!今回はLightroomとNik Collectionを使った写真に幻想的な雰囲気を演出するRAW現像アイディアをいろんな作例とともにシェアしてみたいと思います(*’▽’)
Lightroom×Nik Collectionで写真に幻想的な雰囲気を演出する
草原の優しい空気感を演出する
カメラ片手に色んな場所に足を運ぶようになってから気付いた美しい四季の風景がいくつもあり、その中でも特に感動したのが実りを迎えた秋のススキ。
写真を始める前は『秋=紅葉』というイメージしかなくて、ススキがこんなに美しいなんて知りませんでした。ちなみに撮影地は兵庫県の砥峰高原です。
このとき、ふわふわと実って白く輝くススキと、折り重なる山肌の立体感やしっとりとした質感に惹かれてシャッターを切ったんですが、あのとき見た感じたままを再現すべくLightroomであれこれRAW現像してみたものの、なんかのっぺりしたフツーな1枚になってしまいました。
そこで使うのが私の強い味方・Nik Collection。
Nik Collectionとは、簡単に言うとPhotoshopやLightoomでできることのバリエーションを簡単に増やすことができるプラグインソフトのこと。詳しい説明は下の記事をどうぞ(*’▽’)
今回上のようなイメージを再現するために私が使うのは、Color Efex Proというフィルター群の中のグラマーグローというツール。
言葉で説明するよりも、まずは実際に使ってみましょう。どん!
左がビフォー・右がアフター(グラマーグロー適用後)なので、真ん中の白いバーをグリグリと動かして見比べてみてください。
グラマーグローとは、私の言葉で説明すると、写真にふんわりとしたソフト効果を与えながら、写真の明るい部分を強調してくれるフィルター。
これを踏まえてもう一度見比べてみると、ススキがフワフワ感が強調されていますし、それと同時に山肌の影もしっかり強調されたことで立体感も生まれていますよね。
立体感とソフト感を両立させたい風景写真にはグラマーグローはぴったり合いやすいフィルターのひとつです(*’▽’)
太陽の光をよりドラマチックに
『幻想的…!』と感じる景色はいろんなものがありますが、私が幻想的だと感じることが多いのが朝日や夕日などの光に照らされた景色。
少しだけ顔を出している朝日や、沈みかけている夕日が景色の一部をスポットライトのように照らす様子や、オレンジやピンク・紫などに焼けた空の色はもう最高にドラマチックですよね(*’▽’)
でも、この時間帯に撮った写真って『目で見たときもっと綺麗だったのに…』となりがちだったり。
空の色味だけならホワイトバランスでそれっぽく合わせることはできるものの、太陽の光の雰囲気なんかはLightroomだけでは上手く再現できないことも多かったんですが、それを解決してくれたのもグラマーグローなんです。
トーナルコントラストの記事でも述べたんですが、LightroomとNik Collectionを組み合わせてRAW現像・レタッチすることをメイクに例えると
- Lightroomでの補正→ベースメイク(例:ファンデーション)
- Nik Collection→ポイントメイク(例:アイメイク・チーク・リップ)
というイメージ。
つまり、Lightroomでの補正はポイントメイクが映えるように気持ちフラットに仕上げるように意識しています。具体的には、
- 明るさ・ホワイトバランスを丁寧に調節
- 白飛び・黒潰れが極力ない状態
にすると、どんなポイントメイクも映える土台(ベース)になりやすいように思います。
なお、今回の作例のような逆光写真では、できる限り肉眼で見たときのような自然さを残すためにシャドウを上げすぎないことを意識していることが多いです(*’▽’)
また、ポイントメイクを120%濃くすると全体的に見たときに濃くなりすぎていたり、バランスが悪くなってしまいがちだったり。
Nik Collectionを使う前に、上のように仕上げたいイメージを考えるのも大切なプロセスのひとつです。
さて、グラマーグローの効果についてもう少し詳しく書いてみると、
- 輝き→ソフト効果+明るい部分をより明るく強調する効果
- 彩度
- 輝きの温度
という3つの項目があり、その下のシャドウ・ハイライトは白飛びおよび黒つぶれを防ぎながらフィルター効果をかけるために使う微調整ツールみたいなイメージ。早速使っていきましょう(*’▽’)
というわけで、左がビフォー・右がアフター。
今回は少し青空を残しておきたかったので、輝きの温度はそのままに、彩度のみで見たオレンジ色の鮮やかさを再現してみました。
輝き効果をしっかりかけたことで、じんわりとした朝日の雰囲気がグッと増したように感じられますよね(*’▽’)
グラマーグローで太陽の光の雰囲気をバッチリ演出したところで、ダークライトセンターを適用して最後の仕上げです。
ダークライトセンターとは、その名の通り画像の周辺部分を暗く・画像の中央部分を明るくできるフィルターのこと。
さらに、センターをどこにするのか(=どこを中心に明るくするのか)も自分で決めることができるので、カヤック(カヌー?)にスポットライトを当てるべく、上の画像で『+』で示しているあたりに中心を置いてみました。
完成!
というわけで完成(*’▽’)違いが分かりやすいように気持ち強めに効果をかけていますが、いかがでしょうか?
朝のしっとりと湖面を照らす朝日の雰囲気がしっかりと表現できていますし、副題の配置まで考えて撮った構図がしっかりと活かされ・強調できたように思います。
イルミネーションをより華やかに
これまで述べてきたように、グラマーグローは写真にふんわりとしたソフト効果を与えながら、写真の明るい部分を強調できるフィルター。
ってことは合わないわけがないんですよ。そう、イルミネーションと(*’▽’)
上の写真はクリスマスシーズンのTDLで撮影した1枚をLightroomのみで調整したものなんですが、肉眼で見たときはイルミネーションがもっと華やかだったように思うので、ここでもグラマーグローを使ってみようと思います。
以前夜景写真を現像してみた記事でも述べましたが、繊細な夜景写真に仕上げるためのカギは白飛び・黒つぶれをできる限りなくすこと。
Lightroomでいかに綺麗にベースをつくるかがNik Collectionを適用したときに自然かつ綺麗に仕上がるかを決めるといっても過言ではないので、ハイライトやシャドウを細かく調整して白飛びや黒つぶれを極力無くした上で、いざグラマーグロー(*’▽’)!
なんということでしょう(*’▽’)
グラマーグローの効果によって、イルミネーションがにじむような光をまとい、より華やかな印象の1枚に仕上がったように感じます。
鮮やかな色をしっとりと魅せる
新緑や紅葉など、一面鮮やかな色に埋め尽くされた景色もまるで絵画のようで幻想的に感じられるワンシーンのひとつ。
色鮮やかな中にもしっとりとした美しさが感じられる景色ってすごく魅力的なんですが、これまた写真で再現しようと思うと意外と難しかったり。
上の写真も一面新緑のいきいきとした緑に覆われた光景を再現しようと彩度を思いっきり上げてみたんですが、ただ色が濃いだけでなんだかのっぺりとした印象の1枚になってしまっています。
今回私が仕上げたいイメージを書き出してみるとこんな感じ。
このイメージを一つ前の記事で詳しく紹介したトーナルコントラストとグラマーグローをフル活用して仕上げてみたいと思います(*’▽’)この記事ラストの作例だから頑張っちゃうぞい!
①トーナルコントラストで影を自然に強調する
まず最初に、石畳の質感を再現そして自然に影を強調して木漏れ日の雰囲気をしっかりと出すためにトーナルコントラストを使います。
スマホ等の小さい画面だと違いが分かりにくいかもしれないんですが、写真右下辺りの影がしっかりと強調されているのがわかると思います。
②グラマーグローでしっとりとした鮮やかさに魅せる
次に、新緑に降り注ぐ優しい光の雰囲気を演出するためにグラマーグローをプラス。
木陰の涼しさを表現するために『輝きの温度』を寒色(ブルー)に振り、その上で彩度を高めることで、鮮やかなんだけどしっとりとした緑を再現することができました(*’▽’)
③微調整して完成!
最後に全体的なバランスを見ながら微調整して、完成したのがこちら(*’▽’)左がLightroomのみの状態・右がNikで仕上げたものです。
ただ彩度を上げるだけでは再現できなかったしっとりとした鮮やかさがグラマーグローによって叶えられているのがよく分かると思います。
写真右下の石畳にスポットライトを当てたかったので、ここでも2番目に紹介した朝日の作例と同じような手順でダークライトセンターをプラスしています。
おわりに
さてさて、全部で4つの作例を用いてグラマーグローを使ったアイディアをシェアしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
ソフト効果をプラスするだけでなく、影を作って明るさをより引き立てる立体感のある仕上がりは、今回紹介した風景・夜景以外にもいろんな写真で活用できると思います。
この記事がみなさんのカメラライフにとって少しでも何かのヒントになれば幸いです(*’▽’)
最後まで読んでいただきありがとうございました!