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花手水と額縁構図を愛でる秋の京都紅葉めぐり

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2021年秋、外国人観光客がまだ少なかったことから例年よりものんびりと紅葉狩りができることを期待して紅葉シーズンど真ん中に京都に帰っていました。

…が、私としたことが撮影記を書くのを忘れていまして。どうするか迷ったのですが、自分のためにどうしても記事に残しておきたかったので、1年越しではありますが振り返ってみたいと思います。

今回の紅葉巡りのテーマは、花手水と額縁構図です。

目次

花手水と額縁構図を愛でる秋の京都紅葉めぐり

【東福寺エリア】毘沙門堂 勝林寺

まず最初に向かったのは、東福寺エリアにある毘沙門堂 勝林寺

以前、鎌倉の一条恵観山荘で紫陽花の花手水を見て以来、すっかり花手水フェチになりまして。このお寺では花手水だけでなく、なんと私が愛してやまない額縁構図で紅葉が楽しめると聞いて京都到着早々に行ってきました。

そういえば大学時代には額縁構図縛りで京都の紅葉を撮り歩いたりもしてましたね。…と自分で書いて下の記事を書いたのが5年前なことにショックを受けています。あの頃はキラキラピチピチ女子大生ブロガーだったのに…。

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そういう話は置いといて、見てくださいこのボリューム感マシマシの花手水。幅も奥行きも高さも予想外で、まさか花手水でピント置き場に迷うなんて思いませんでした。

柄杓には「そうだ 京都、行こう。」の文字が。

そういえば、上京して度々「そうだ 京都、行こう」のCMを目にするのですが、BGMの「My Favorite Things」のアレンジが最高で何回見ても鳥肌が立ちます。

和傘に彩られたこじんまりとした落ち着いた境内。紅葉と石畳は最高のカップルですよ。

建物の中から窓越しに庭園を見るとこんな感じ。額縁構図好きにはたまらん景色です。

和傘のような小物って「”映え”を狙ってとりあえず置いてみた」な感じに見えかねないのが難しいところなのですが、ちゃんと「紅葉を引き立てる」ように配置されていて、お寺の皆様のセンスの素晴らしさを感じました。

個人的には、額縁構図は入り込む光に角度がある(斜めから室内に入る)方が好みです。私が行ったのは午前中10:30頃だったのですが、理想に限りなく景色を楽しむことができました

【嵐山エリア】嵐山夢祐斎

「京都の紅葉スポットといえば?」と街角インタビューしたら確実に1位になるであろう嵐山

言い換えると、人混み嫌いの私が行かなさそうなエリアランキング第1位なわけなのですが、そんな私がずっと前から行きたいと思っていたスポットがありました。それが嵐山夢祐斎です。

お目当てはこちらの紅葉×リフレクション。写真界隈の皆様はこのキーワードで生ビール3杯はいけるのではないでしょうか。

京都の紅葉リフレクションといえば瑠璃光院が一番有名ですが、こちらのリフレクションも本当に見事です。

平日だったこともあってか、この時間帯にいたのは私たち含めて3,4組ほど。

この幻想的な光景をただボーッと見つめる時間はこれ以上無いほど贅沢なひとときでした。

ここまでのリフレクションは黒い机に反射させるタイプだったのですが、屋外には水鏡を用いたものも。拝観料は瑠璃光院と同じ1人2000円と少しお高めなのですが、お値段以上の価値のある素晴らしい紅葉を楽しむことができました。

余談ですが、リフレクションを撮る時テンションが上がりすぎて何枚も撮ってしまい、帰ってLightroomに取り込んで「どれレタッチすればええねん」となるのは私だけなのでしょうか。

【嵐山エリア】二尊院

紅葉リフレクションの後は、またまた花手水を求めて二尊院。同じ嵐山エリアではあるものの夢祐斎からは徒歩30分弱(Google Maps調べ)かかるので、タクシーを拾うことをお勧めします。

南天と紅葉のしっとりした花手水。派手さがない分撮り方に悩まされ、結局無難な俯瞰構図にしたのですが、帰ってから二尊院さんの公式ブログを見たらめちゃくちゃ素敵に撮られていました。花手水を横から撮るのもいいですね、勉強になりました。

手水ではない気がしますが、こんなおしゃれな紅葉の見せ方も。単調にならないように青もみじと色づき始めの葉を混ぜているところにセンスのよさを感じます。

季節によって花手水は変わるみたいなので、次の帰省時期をゴールデンウィークあたりに設定して、夢遊斎の青もみじリフレクションと一緒にまた訪れたいなと思っています。

【長岡京】柳谷観音 楊谷寺

今回の紅葉ツアーで一番最初に決まった目的地が実はここ柳谷観音 楊谷寺。なぜかというと、花手水発祥のお寺なのです。

境内入ってすぐにお出迎えしてくれる花手水がもう本当に見事で。

「インスタ映え抜群のスポット!」と取り上げられていることも多く、私も映えは好きなんですが、なんていうかこれは映えとして消費すべきものではない芸術作品だと感じたほどです。

ここの柄杓も勝林寺同様「そうだ 京都、行こう」仕様。沢山の花が浮かべられているのに、色褪せ始めているものや花びらが欠けているものがひとつもなくて、丁寧に手入れされているのが分かります。

屋内には、この時期だけ楽しめる紅葉の花手水が。インスタで見たことあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

完璧なグラデーション・隙間なくぴっちり並べられ、角度まで緻密に計算された配置…。入り口の花手水もそうですが、変化をコントロールできないもので、いつ訪れても感動を与える花手水を作るのは並大抵のことではないと思うのです。

この日は土曜日だったのでまともに見られるのだろうか…と不安だったのですが、皆さん譲り合いながら撮影してされていて治安はよかったです。個人的には斜めからの構図が好きでした。

紅葉の花手水はもうひとつありまして、こちらは可愛いハート型。ちょうど日陰で見たままの色を写せなかったのが無念で、自分の腕のなさを恨みました。精進します。

花手水を楽しんだ後は、境内内にある上書院という場所へ。

元々は特別なお客様のみをお通しする間とのことで、普段は毎月17日午前のみ特別公開されています。毎年設定される「紅葉ウィーク」の期間中だけは全日見学することができます。

午前中ということもあり部屋に斜めから光が差し込んでもう本当に綺麗で。やっぱり額縁構図は日が傾いてきた時間に訪れるのがいいなと個人的には思います。

ちなみに映画のロケ地としても使われているようで、部屋に案内してくれたおばちゃんが松坂桃李が来た時のことを熱く語ってくれました。おばちゃんにとっては「花より団子」ならぬ「紅葉より桃李」だったのかもしれません。

長岡京市でアクセス手段が実質車のみと不便なのですが、それでも訪れる価値のある本当に素敵な場所でした。

おわりに

今回の紅葉巡りを通して、生まれてはじめて「京都っていいな」と思いました。住む場所としては、夏暑いし冬寒いし人多いし市営地下鉄高いしで正直好まないのですが、観光客目線で見ると本当に楽しいなと。街の規模感的にも交通網的にも回りやすいし、見どころも本当に多いですしね。

日程の都合で行けなかったスポットも沢山あるので、次の帰省の楽しみに取っておこうと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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