人間には3つの欲求があります。食欲・睡眠欲そしてスマホで綺麗な写真撮りたい欲です。
『写真が趣味です』という話をすると『スマホで綺麗に撮る方法教えて!』と言われることが本当に多くて。
一眼だから綺麗な写真が撮れると思われがちなんですが、『良い写真を撮るためのポイント』って実はスマホも一眼も基本は同じなんです。
というわけで!今回は一眼で写真を楽しむ私の目線で考えるスマホで綺麗な写真を撮るためのポイントをシェアしてみたいと思います。
なお、スマホ写真作例は全てiPhone XSで撮影しています(*’▽’)
一眼で写真を楽しむ私がスマホで綺麗な写真を撮る方法本気で考えてみた
よく『一眼だから良い写真が撮れる』『スマホだから一眼と比べて綺麗な写真が撮れない』と思われがちなんですが、『使っているのが一眼がスマホか』という違い以上に、写真のクオリティに大きく影響を与えるものがあります。
それが構図です。
実はどれだけ良いカメラを使っていても、構図が考えられていなかったら良い写真って撮れないんです。経験者は語る。
つまり、構図が綺麗ならスマホで良い写真は撮れる。構図の世界は本当に奥が深いんですが、今回は私がスマホで撮るときにいつも意識しているポイントを厳選して6つシェアしてみたいと思います(*’▽’)
①水平・垂直・左右対称を丁寧に
私自身写真が上手くなりたくて今まであれこれ研究してきたんですが、写真の上手な人って角度を決めるのがすごく丁寧なことに気が付いたんです。
丁寧に水平や垂直がとられていると、それだけで『ちゃんと撮られた写真』『計算された写真』という印象を与えることができる。
つまり、綺麗な写真という印象を与える・綺麗な写真に魅せることができるというわけなんです。
スマホカメラはパシャパシャ気軽に撮れるので、ついつい適当に撮りがちなんですが、水平や垂直を丁寧に撮るだけで写真がぐっと垢抜けることが本当に多いです。これまた経験者は語る。
しっかり水平・垂直を取る方法としてメジャーなのが、グリッド線を表示すること。
iPhoneをお使いの場合は『設定』→『カメラ』→『グリッド』で表示することができ、画面縦横に6本のガイド線が表示されます。
ただ、スマホ撮影の場合、手持ちかつスマホ本体が非常に小さくて軽いので、厳密に水平垂直を取るのが難しいこともしばしば。
でも、水平・垂直は綺麗な写真を撮るために絶対に欠かせないポイントなので、私は必ず撮影後に微調整するようにしています。
2.写真を主役を決める
『なかなかスマホで綺麗な写真が撮れない』という方にありがちなのが、目の前の景色・光景をとりあえずそのまま撮っただけのパターン。
何を撮りたいのかはっきりした写真の方が、見る側にインパクトを与える1枚になるので、必ず『この写真における主役はこれ!』というものを意識して撮るようにしています。
『構図を決めること』は『被写体の配置を決めること』でもあるので、『これを撮りたい!』と思うものがないと構図の決めようがなくなるのも、写真の主役を決めることが大切な理由のひとつです(*’▽’)
3.主役を置く位置は丁寧に決める
1つ目のポイントで『水平・垂直がテキトーだと、それだけでテキトーに撮られた微妙な写真という印象を与えてしまう』という話をしましたが、実は被写体の配置にも同じことが言えるんです。
私自身写真を始めて間もない頃、被写体の位置をいつも『なんとなく』で決めてしまっていたんですが、今その頃の写真を見返すとどれもパッとしないものばかりで。
その後構図の勉強を始めて、被写体の位置を丁寧に決めるようになってから、自分で『いいかも』と思える写真が撮れることが格段に増えました。
具体的にどのように被写体を配置するかというと、ポイントはグリッド線を基準にすること。
グリッド線を基準にする配置のメジャーな例として挙げられるのが三分割構図。
かなり有名なので聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれないんですが、上の写真において丸で示しているグリッド線の交点に主役となる被写体を置く構図のことを指します。
実は私が一番最初に覚えた構図がこの三分割構図なんですが、不思議なものでこの構図で撮るとすっごく『それっぽく』なることがほんと多いんですよね。さすが黄金比。
もちろん全ての場合において三分割構図が当てはまるわけではないですし、画面中央や少しずらした場所に主役を置いた方が構図がキマる場面も数多くあります。
ここで押さえておきたいのは、適当に被写体の配置を決めるのではなく、丁寧に決めることが大切だということ。
構図を考えるのに慣れるまでは、三分割構図や左右対称など基本的な構図やグリッド線を基準にして決めて、必要に応じて好みで微調整するのが私のおすすめです(*’▽’)
4.画面配分にメリハリを付ける
写真の主役とその配置を決めたら、次に考えるべきは画面の配分。
例えば風景を撮るとき、毎回『空:景色=1:1』で写しがちだったりしませんか。写真を始めて間もない頃の私は95%くらいこの構図でした。
青空と景色の両方を写せるので一見良いようにも思えるんですが、構図にメリハリがなく印象がボヤけた1枚になりがちなんです。
上手な人の写真を見ていると、写すものはしっかり大きく写す・写さないものは徹底的に写さないなど、被写体の写し方にメリハリがあるんです。
例えば上のように、景色がその写真の主役なら思いっきり画面下半分の景色を広く写してみる。これだけで結構印象変わりましたよね(*’▽’)
見る人の目を惹きつけるインパクトのある構図にしたいなら、
- 主役となる被写体にしっかり近付く
- 画面の上半分・下半分どちらかを広く写す
のがポイント。
個人的には、写真を撮り慣れていないと、写真上半分を必要以上に広めに写す傾向にある人が多いように思うので、下半分を広めに写すように意識することで写真が垢抜けると思います(*’▽’)
5.主役とセットで写すものを決める
5つ目のポイントはここまでよりも少し応用的な内容。
ここまで何度も『主役を明確に』というフレーズが出てきましたが、脇役がいるとより主役って引き立ちますよね。これ、写真にも同じことが言えるんです。
例えば、先ほども出てきたこの作例。
メリハリのある画面配分で十分良い感じなんですが、強いて言うと画面右下の川のあたりがぽっかり空いていて寂しく感じます。
ということで、少しだけ待ってゴンドラを一緒に写せるタイミングで撮ってみました。
こんな感じでセットで写すものを加えると、写真がぐっと華やかになりますし、ストーリー性が生まれましたよね(*’▽’)
食べ物を撮るとき、向かい側のテーブルにあるお皿も写し込むのも私がよくやる脇役構図のひとつ。
このとき、主役となるお皿をしっかり大きく写してあげないと、メリハリのない『ただ撮っただけ』の1枚になってしまうので注意。さっきの復習ですね(*’▽’)
また背景も写真における立派な脇役のひとつ。
写真を始めて間もない頃の私が主役の被写体を小さく写しがちだった理由のひとつが、被写体の周りを背景として一緒に写したかったから。
だからどうしても引き目の構図が多かったんですが、あれこれ撮り進めるうちに、背景は主役の存在感がしっかりあってはじめて背景として写真に華を与えてくれることに気づいたんです。
個人的には『この写真の主役はこれで、一緒に写したいもの・背景にしたいものはこれ』と明確に意識できるようになったら、もう構図はおおむねマスターできていると言っていいと思います(*’▽’)
6.無駄なものは写さない
ラスト6つ目のポイントは、無駄なものを写しこまないこと。実はこれ、最後にして最重要なポイントなんです。
なぜなら、写真の主役と脇役を意識していたとしても、余計なものが写り込んでしまっていては、結局何が撮りたかった写真なのか分からない『ただ目の前にあるものを撮っただけの写真』になってしまうからです。
例えば上の写真だと、紙ナプキンやレンゲは主役でもなければ脇役(背景)でもないので、私の中では無駄なものに該当します。
こういったものを写さないようにする一手間で、写真のフレームの中が整理されるので、印象的な1枚になるんですね。
『無駄なもの』というと『何かが写り込む』ことを連想しがちなんですが、上のように『なんとなく空けられた部分』もまた『無駄なもの』に当てはまることが。そういう部分をこの記事では『余白』と表現します。
先ほどの『画面配分にメリハリを付ける』というポイントでも話した通り、構図についてあまり知らなかった頃の私は意味もなく空を広く写しがちで。でもこういう人案外少なくないと思うんです。
構図のバランスを見て意図的に作った余白であれば、それは無駄ではなく『意味ある余白』なので、それも立派な構図の構成要素のひとつと言えます。
ただ先程の例のように『なんとなく広めに写してみた』ことによって生まれた余白は、大抵の場合写真の印象を弱めてしまいがち。
なので私は『ここは余白を設けた方が良い!』と確実に思える場面以外では、できる限り余白を詰めることがほとんどです。
余談:デジタルズームは使わない方がいい?
ちなみに『スマホ 綺麗に撮るコツ』などで検索すると『デジタルズームは使わない!』と書かれているサイトが非常に多いんですが、私はあまりそうは考えていなくて。
デジタルズームを使わない方がいいとよく言われている理由が、デジタルズームは画質が悪化するから。
このあたりのことは、以前スマホと一眼の画質の違いをじっくりと比較した記事に述べているので、興味のある方はそちらも読んでいただければと思うんですが、確かにデジタルズームは写真をトリミングするようなものなので、画質は劣化します。
ただ、私としては、デジタルズームを使わず余計なものが写り込んでいたり、余白が広すぎたりすると、画質は死守できたとしても結局パッとしない写真で終わってしまうように感じていて。
それならズームを活用して100%の構図に整えて撮った方が良いと思うんです。
最近のスマホカメラは本当に進化していますし、多少ズームを使ったとしても、激しく画質劣化するようなことはなくなってるように感じますね。
また、ズームだけがスマホ写真の画質を劣化させると思われがちですが、ノイズもまた画質に大きく影響を与える要素のひとつで。
実際、スマホで夜景を撮ったらなんかザラザラした1枚になってしまった…という経験をされた方もいらっしゃると思います。
この点において、私はスマホで夜景を撮る場合、頑なにデジタルズームを使わず暗い部分が多い1枚になってしまうよりも、デジタルズームを使って写真全体に明るい部分を写した方がノイズが目立たないように感じていたり。うまく誤魔化すの大事です(*’▽’)
『一眼を買ったのになんか良い写真が撮れない…』と悩んでる方の中には、ズームを上手く使っていない人が多かったり。
写真の画面整理の基本はズームを使うこと。一眼でもスマホでも細かくズームが使えるようになることは、それだけ構図を考える力が育っている証拠だと思います。
デジタルズームを多用すると画質劣化を招くのは事実ですが、印象的な1枚を撮るためには細かくズームを使えるようになることがカギだと思っています(*’▽’)
おわりに
SNSなどを見ていると写真の上手な人って、大抵スマホで撮っても一眼で撮っても上手くて。
その理由は、写真の印象を決めるカギが、スマホカメラと一眼のスペックの差ではなく構図だったからなんですね。
今回載せた作例には構図の考え方をあれこれ書き込んでいるので、それも合わせてこの記事が少しでも皆さんにとって何かのヒントになれば幸いです(*’▽’)
最後まで読んでいただきありがとうございました!