三脚が使えない時に!手持ちで綺麗に夜景を撮るコツをまとめてみた


一眼レフを持ったら誰もが撮りたいもの、それは夜景

一眼レフなら夜景が簡単に綺麗に撮れる!と思って購入された方も少なくはないと思うのですが、綺麗な夜景を撮るためには三脚が必須。三脚がないと綺麗な夜景は撮れません。

いつでも三脚を持っていけたらいいんですが、例えば旅行などでは荷物が増えるので三脚はお留守番にしがち。それにそもそも三脚の使用が禁止されている場所もありますよね。

でもそういう状況でも綺麗な夜景撮影をあきらめたくない。分かります、その気持ち。

というわけで、今回は三脚禁止の場所(東京ディズニーリゾート)で夜景を撮ることが多い私が、手持ちで綺麗に夜景を撮るコツをまとめてみたいと思います(*’▽’)

私の考える『綺麗な夜景』のポイントは3つ!

手持ち夜景撮影のコツの解説に入る前に、私が思う綺麗な夜景写真のポイントを書き出してみます。
手ブレしていない

ブレは綺麗な写真の天敵。これはなんとしても避けなければいけないポイントです。

手ブレしないためにはシャッタースピードを速くする必要があるんですが、夜景は暗い被写体なのでカメラとしては出来る限り長くシャッターを開けて、沢山の光を取り込みたい。

だから夜景撮影には三脚を使うんですが、手持ちだとシャッタースピードを伸ばせる範囲に限界があるので、夜景撮影において一番大事でありながら一番難しい点でもあります。
写真全体が明るいこと
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夜景の華やかさ・鮮やかさを伝えるには明るい写真であることも必須。

ただ、この『明るい夜景』というのも三脚を立ててカメラを固定し、シャッターを長い時間開けて光を取り込む必要があるので、手持ちでこれを叶えるのは至難の業ともいえます。
画面全体にピントが合っている
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せっかくの美しい夜景。隅々までしっかりと写したいですよね。

画面全体にピントをパキッと合わせるには絞りを絞る、つまりはF値を上げることが必要で、私の場合だと場所にもよりますがF6.3~F11くらいまでは絞ることがあります。

ただこの絞り、絞る(F値を大きくする)とそれだけシャッタースピードが遅くなってしまいます。ゆえにこれも手持ちで夜景を撮る時にはかなり難しいポイントになってきます。

手持ちで綺麗な夜景を撮る!

『手ブレしていない』『しっかり明るい』『ピントが合っている』の3点に注意して、いよいよ手持ちで綺麗に夜景を撮るコツを研究していきたいと思います(*’▽’)

なお今回はNikon D5500と、そのキットレンズであるAF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VRを使用。補足されていないものは全て撮って出し(無加工)で載せています。
絞り優先モードで撮ってみる
F値を撮影者が決めたら、カメラ側がシャッタースピードを決めてくれる絞り優先モード

普段はいつもこのモードです!という方も多いはず。かくいう私も9割近くが絞り優先で撮ってます(*’▽’)

この時はISO感度は私の中の許容範囲である1600に設定、全体にピントを合わせるべくF8に設定した結果…

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思いっきりブレてますね!私の人生くらいブレブレです。

ちなみにこの時、カメラ側が出したシャッタースピードは0.4秒。すぐ後に述べますが、このシャッタースピードだとどう頑張ってもブレます。

夜景撮影の最大の敵手ブレを避けるためには、手持ちで夜景を撮る時には絞り優先は使えません
シャッター優先モードで撮ってみる
ここで手ブレしないシャッタースピードの基準について書いておかなければいけませんね(*’▽’)

一般的に、『1/焦点距離(APS-Cの場合は1.5倍)』秒であれば手ブレしないと言われています。つまり焦点距離が短ければ手ブレしにくく、望遠になればより手ブレしやすくなります。

今回全て35mmで撮影しているのですが、APS-C機の場合は焦点距離が表示の1.5倍に換算されるので、この時は35×1.5=52.5ということで、1/50秒が手ブレを起こさないシャッタースピードになります。

というわけで、シャッター優先で1/50秒に設定して撮ってみます。

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手ブレはしてません。この時ISO1600に固定、カメラの出してくれたF値は開放のF4.5でした。うーん…暗いなぁ。

手持ちで綺麗に夜景を撮ろうと思うと、絞り優先やシャッター優先ではかなり厳しいんですね(´・ω・)

手持ち夜景はマニュアル撮影で綺麗に!

カメラ側に設定をある程度委ねてしまうとどうしても綺麗に撮れない手持ち夜景。そうなると残る手段はマニュアル撮影になります。

『マニュアルって難しそう…』と思われるかもしれないのですが、実は夜景の場合は基準さえ覚えれば全く難しいことはありません。

ひとつひとつ書いていきますので、ゆっくりついてきてくださいね(*’▽’)
手持ちで夜景を撮る時の設定
ISO感度
これは高ければ高いほど夜景を明るく写すことが出来るんですが、感度が高ければ高いほどノイズが発生し、ザラザラした汚い写真になってしまいます。

カメラにそれぞれISO感度の上限が設けられていますが、その上限まで上げてしまうとノイズが酷いことになってしまうので、自分の中でのISO感度の上限を決めておくと設定する時に便利です(*’▽’)

『私の中でのD5500のISO感度上限』は1600だったので、ここではISO1600で固定します。
F値
これは小さいほど光を取り込む量が増えるため、短いシャッタースピードでより明るい写真が撮れるのですが、小さいほどピントの合う範囲が狭くなってしまいます。

本当はF8くらいまで絞るのが理想ですが、そうすると今度は手ブレしてしまうので、適度にピントが合ってくれるF5.6くらいを用いることが多いです。

厳密に言えばピントが合ってない部分も出てくるのでしょうが、PCやスマホ、SNSに投稿するくらいであれば十分許容範囲だと感じています(*’▽’)
シャッタースピード
先ほど述べた『1/焦点距離秒』ルールに従い一度設定し、ここから何度か撮ってシャッタースピードを段階的に遅くしていきます

というのも、あくまで『1/焦点距離』はひとつの基準であって、それよりも遅いシャッタースピードでも案外手ブレしなかったりします。

また、イマドキのレンズには手ブレ補正という便利機能が付いているものも多く、Nikon D5500のキットレンズである18-55mmにも手ブレ補正が付いています。

文字で書いていてもイマイチ分からないと思いますので、何パターンかに分けて実験してみましょう(*’▽’)
ISO1600 F5.6 SS1/50秒
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絶対ブレないシャッタースピード、『1/焦点距離秒』からスタート。

先程のシャッタースピード優先とほぼ同じ設定なので、まだ暗いですね。実際に撮ってみると思っているよりもシャッタースピードが速くて、もっと下げれそうな気がしてきます。
ISO1600 F5.6 SS1/25秒
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1/50秒から1/25秒まで一気にシャッタースピードを落としてみます。ちょっとポートタワー等が明るく写ってきましたね!なんかイルミネーションの色変わってるけど気にしないでください。

キットレンズのように手ブレ補正が付いているレンズだと、1/25秒でも問題なく耐えられるんですね。手持ち夜景には手ブレ補正が大活躍です。
ISO1600 F7.1 1/15秒
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シャッタースピードはさらに遅くなり1/15秒。これでもブレない、優秀すぎる手ブレ補正。

また、さらにピントの合う範囲を広くしたいと思い、F7.1まで上げてみましたが、画面で見るだけだとそんなに違いが感じられません。

個人的には手持ち夜景は少しでも明るく写したいので、ピントの合う範囲にはこだわり過ぎず、F5.6-6.3くらい絞れば十分かなと感じます(*’▽’)
ISO1600 F5.6 SS1/8秒
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これが完成形。手ブレ補正があればこの時は1/8秒まで手ブレを起こさず耐えることが出来ました。これなら『夜景写真』として十分成り立ってますよね(*’▽’)

手持ちで夜景を撮る時のポイントは、マニュアルに設定してシャッタースピードを段階的に下げることです。ここテストに出ますよ!

もっと綺麗に手持ち夜景写真を仕上げる5つのポイント!

ここで今回の私の設定をおさらいすると、マニュアルモードでISO1600・F5.6・シャッタースピードは1/焦点距離秒から徐々に遅くしていく

これで手持ちでも綺麗に夜景撮影することが出来ます。

でも、やっぱりこれ以外にも手持ち夜景のコツや、夜景写真をよりよくするアイデアがいくつかありますのでまとめてみたいと思います(*’▽’)
手持ち夜景は広角で撮影すべし!
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この記事で既に何度も書いていますが、『1/焦点距離秒』が手ブレしないシャッタースピードということは、焦点距離が長くなればなるほど分母が大きくなるのでシャッタースピードが速くなってしまい、綺麗に夜景を撮ることができなくなります。

今まで載せてきた神戸の夜景は全て換算52.5mmで撮影していたので、ブレないシャッタースピードは1/50秒でしたが、例えば20mmなどの超広角レンズであれば1/20秒まで遅くしてもブレなくなります。

手持ちで夜景を撮る場合は広角で撮るのがポイントです(*’▽’)
手すりや壁を探してカメラを固定する!
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完全な手持ち撮影ではやっぱりできることに限りがありますし、出せるシャッタースピードにも限界があります。そこで手すりや壁などにカメラを押し付けて固定するのもコツの一つ。

手持ちでは1/15秒くらいが限界な場面でも、手すりや壁を使ってカメラを支えることで1/3秒くらいでもブレずに撮影できたりします。

三脚が無いけれどこの夜景を収めたい!という時には、何かカメラを支えられる場所が無いか探してみてください(*’▽’)
何回か連続でシャッターを切る!
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普段手持ち夜景を撮る機会が多い私としては、一番大事だと感じるポイント。

いくら手ブレ補正が優秀でも、やっぱり自分自身が少しでも動いてしまうと、夜景というシビアな環境下では簡単にブレてしまいます。

ブレを防ぐために効果的なのが、連続でシャッターを切ること。1回だけ気合を入れて手持ちでシャッターを切るよりも、勢いで2,3回連続でシャッターを切ってしまう方が、ブレが全くない1枚が得られることがあります。実際私も手持ち夜景を撮る時は、息を止めて2回は連続でその場でシャッターを押しています。

また、パッと確認したときにはブレてないように見えても、お家に帰って改めて見てみたらブレていた!なんてこともよくあること。そんなことを避けるためにも、撮ったら必ず一度拡大して確認してくださいね(*’▽’)!
『明るいレンズでシャッタースピードを稼ぐ』という考え方
多くのキットレンズはF3.5-5.6という幅だと思うのですが、レンズの中にはF1.8まで下げられるレンズがあります。

これを『明るいレンズ』と呼ぶのですが、F値を小さくすると光の通り道が大きくなるので、短時間でより多くの光を取り込むことができ、これを『シャッタースピードを稼ぐ』と行ったりします。

つまり明るいレンズを使って、F値をより小さくすれば、より速いシャッタースピードでブレずに夜景が撮れるというわけです。

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上の1枚はAF-S NIKKOR 35mm f/1.8G EDを使ってF1.8で撮影したもの。

ISO1600・絞り優先で撮影しましたが、この時はシャッタースピードが1/30秒になり、手ブレもしていませんし、そこそこの明るさは得られていますよね(*’▽’)よく言われるように、手持ち夜景では明るいレンズを使うのも良い選択の一つです。

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ただ、明るいレンズで夜景を撮る時の注意点として挙げておきたいのが、ピントの合う範囲

撮るものにもよりますが、『明るいレンズだから!』ととりあえずF1.8で撮ってしまうと、夜景にピントが合っている部分と合っていない部分が出てくることもあり、イマイチ締まらない1枚になってしまうことがあります。

F1.8の明るさで手ブレを防ぐのは、手持ち夜景におけるテクニックのひとつですが、F2.8くらいまで少し絞ってあげるだけで、写真のクオリティは違ってくると思います(*’▽’)
RAWで撮影して現像する!
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広角で撮影して、手すりなどの使えるものでカメラを軽く固定してシャッタースピードを少しでも遅くして…とあれこれしてみても、やっぱり明るさや華やかさは三脚を用いて撮ったものにはかなり劣ります。

でもその時見て感動した夜景は、その感動したままに1枚に仕上げたいもの。そこで使えるのがRAW現像です。

RAW現像については以前このブログでも2つの記事にわたってその魅力と重要性を書いてきたのですが、簡単に言うと『画像を破たんさせずに、後から写真を自由自在に変えることができる』という魔法のようなツール。

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上の1枚は先ほどマニュアルであれこれ撮影した後の完成版(ISO1600 F5.6 SS1/8秒)なのですが、これをRAW現像してみます。

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自分で言うのもなんですが、手持ちの割にはそれっぽく仕上がってませんか(*’▽’)?

私としては三脚が使えない以上、手持ち夜景はRAW現像が必須だと思っています。

RAW現像なら、ISO感度を上げた時に発生するノイズも除去できますし、まるで現地でしっかり露光したかのような写真に仕上げられます。

RAWって何?という方は是非一度こちらの記事に目を通してみてくださいね(*’▽’)
早く始めるとメリットいっぱい!初心者こそRAW現像すべき2つの理由

おわりに

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最後は三脚を立てて撮った神戸の夜景を。やっぱり手持ちとは全然違いますよね。良い感じ。

この記事はあくまでも『三脚が使えないやむを得ない状況において、綺麗に夜景を撮る』ための記事であって、『夜景は三脚なしでも綺麗に撮れるから三脚はいらない!』というものではありません

一眼レフを買って、夜景を綺麗に撮ってみたい!という方は迷わず三脚を買いましょう!撮れる写真が全然違いますよ(*’▽’)

ただ、三脚があってもそれが使えない場所では使えないなりにどうにかするしかない。そんな時に少しでもヒントになればいいなと思い、今回いろいろまとめてみました。

マニュアルで色んな設定を試してみたり、何回も連続でシャッターを切ったり、RAW現像で後処理をしたりと手間はかかってしまいますが、でも案外撮れるものなので、困ったときは是非試してみてください(*’▽’)

最後まで読んでいただきありがとうございました!