現在長年愛用してきたNikon D750からの機材軽量化計画を立てている私。
そのため我が家にある全機材を大幅に整理することになり、SONY α7ⅡとVario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSSを手放そうかなと考えています。
フルサイズ一眼レフからの機材軽量化で真っ先に候補に上がると言っても過言ではないSONY αシリーズ。今回はどうしてそれを手放すか迷っているのかという話をしたいと思います。
私がSONY α7Ⅱを手放そうかなと考えている2つの理由
【はじめに】SONY α7ⅱを購入した経緯
このブログをいつも読んでくださっている方にとっては、『えっ、いつの間にSONY持ってたの』と思われた方もいらっしゃるかもしれないので、先にどうしてSONY α7ⅱを買ったのか簡単にお話しようと思います。
さて、3年前にこんな記事を書きました。
『D750が重たいからSONY軽くていいな〜』というのを延々書いているだけの記事なのですが、実はこれを投稿した数ヶ月後、同じく写真を趣味にしている我が夫氏がα7ⅱを買いました。
理由は単純で、彼が中古で購入したNikon D7000を使っていて、そろそろ買い換えたいと思っていたから。仮に私がD750の重さに限界を感じたら、その時は機材トレードできることと、ちょうどキャッシュバックキャンペーン中だったことが決め手でした。
我が家が揃って広角大好きマンであることから、標準ズームのような位置付けでVario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSSも合わせて購入。ズームが必要な場面ではNikon機も並行して使用していました。
今回の機材軽量化計画の発端はまさに『私がD750の重さに限界を感じたから』なので、今がその時でしょ!と思いますよね。
でも今かなり悩んでいる理由は、操作性と高感度耐性が求めていたものと少し違うからなんです。
①操作性
これに関しては使いこなせていないだけだと思うので、『α7Ⅱの悪いところ』ではなく私自身の反省なのですが…。
ミラーレス一眼はボディが小さくなる以上、どうしてもボタンも小さく浅くなってしまうものですが、ずっとNikon D750という大きな一眼レフを使い続けてきていたことから、この小さいボタンがいつまでたっても手に馴染まなくて。
2年ほど使っていますが、ファインダーを覗きながらボタンを見ずに設定を変えるのが、私にとっては未だに慣れません。
『ファインダー覗きながらだとボタンわかんない』→『ライブビューで変えよう』→ファインダーと液晶画面の表示切り替え時の僅かなラグでもたつく、という感じで撮ることに集中できていない自分に気がついて。でもこれは私が悪い。
当時はとにかく『今より軽くてセンサーサイズがフルサイズ』という理由だけで購入を決めたのですが、そこまでフルサイズにこだわるって結構写真への熱量があるわけじゃないですか。
それなら尚更軽さ・小ささだけでなく、それが自分にとって使い勝手がよいかどうか徹底的に検討すべきだったなぁと反省しています。これは今回の機材軽量化計画で活かしたいです。
②高感度耐性
フルサイズを使いたい理由は人それぞれだと思いますが、私の場合は『より繊細な写真が撮りたいから』と『ノイズを恐れなくていいくらいの高感度耐性が欲しいから』の2つ。
すぐ後に述べますが、16-35mm F4が優秀だったこともあって、描写については十分満たされていました。が、後者の高感度耐性については正直かなりの不満があります。
ボディにはISO感度上限がありますが、ISO51200まで上げてしまうと、撮れはするもののノイズだらけで画質の悪い写真になってしまうため、『数値的なISO感度の上限』と『実用的なISO感度の上限』は全く別物です。
よって、ISO感度にしっかり頼りつつ綺麗な写真を撮るためには、『これくらいならノイズが気にならない・レタッチで修正できる』というボーダーを自分なりに決めておく必要があります。
どの程度なら気にならないかというのは個人の感覚にもよりますが、私が今まで使ってきたNikon機では、
- D5500:ISO1600がボーダー・ISO3200が限界
- D750:ISO3200がボーダー・ISO4000が限界
という感触で。体感としては、『D5500のISO6400≒D750のISO3200』くらいで、フルサイズを使う恩恵をかなり感じていました。
そしてSONY α7ⅱはどうかというと、ISO1600がボーター・ISO2500が限界だと感じています。
ISO1600を超えると細部が潰れはじめ、ISO2500からかなり写真がのっぺり・ISO3200になると修正してもかなり厳しい…といった印象。
ノイズの許容範囲はかなり個人差があるので、α7Ⅱは高感度性能が低い!と断言することはできません。ただ、『できる限り手持ち撮影派』で、ISO感度にガンガン頼って撮りたいタイプである私には、少し物足りなさを感じる高感度耐性であることは確か。
体感的には、
- D750のISO6400 ≒ α7ⅡのISO3200
- D5500のISO1600 ≒ α7ⅡのISO1600
で、期待していたほどの『フルサイズを使っているメリット』を感じられなかったことが今回手放すことを考え始めた最大の理由でした。
Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSSは?
ところで一緒に買ったレンズはどうだったのかというと、Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSSは現在進行系ですごくお気に入りの1本でして。
『一回はツァイスの名が付いたレンズが使ってみたい』という理由で選んだといっても過言ではないのですが、これはしっかり期待に応えてくれたと感じます。
解像度も高いし、線も私好みの細さでキレもある。うまく言葉で表せないのですが、抜け感というか透明感が感じられるというか。四隅の流れもかなり抑えられているのも、広角写真大好きマンとしてはとても満足です。
ツァイス独自の『T*(ティースター)コーティング』というのを売りにしているだけあって、逆光耐性も文句ありません。
以前『35mmと50mmどちらが標準なのか』という記事を書いた際、『35mmは肉眼で見たままの視野に近いけれど、写真の主役を明確にするのが難しい。作品というより記念写真になってしまいがち。』と述べました。
ただ、趣味として写真を撮っていると、ポジティブな意味で記念写真が撮りたいも多くあります。旅行とか、何気ない日常の一コマとか。
肉眼よりも広いダイナミックな世界から見たままの風景まで、あらゆる場面に対応できる万能さがこのレンズの1番の魅力だと思います。
2020年10月現在、SONY Eマウントの超広角ズームで出目金でないものは、
- SONY SEL1635GM FE 16-35mm F2.8 GM
- SONY SEL1635Z Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS
- TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD Model A046
の3つ。うち1番目はG masterレンズなので、ちょっと現実的な選択肢からは外れます。
F2.8のメリットは言うまでもないので、お値段も踏まえると『17-28mmより16-35mmが良い』とは言えません。ただ、35mm終わりの安心感や万能さってやっぱり大きいと肌で感じたので、このレンズは買って本当に満足しています。
α7Ⅲ以降にすればα7Ⅱの悩みは大体解決しそう
ここまで『α7Ⅱの気になった点』として挙げた操作性と高感度耐性、実はα7Ⅲにすれば解決しそうでして。
既に手元に16-35mm F4もあることですし、α7Ⅱを売却してα7Ⅲもしくはそれ以降のモデルに乗り換えるというのも勿論考えました。
実機を触ると、ボタンの押し心地やダイヤル周りもアップデートされていて。こういった細かな違いが、使い勝手の大きな向上に繋がるのは重々承知しています。
また、α7Ⅱとα7Ⅲの大きな違いのひとつがセンサーの仕様。
α7Ⅲは裏面照射型センサーを採用したことで、高感度耐性が大幅に向上しています。比較しているサイトたくさんあるのですが、どの作例を見ても違いがハッキリ分かるくらい。
イマドキのカメラってもう技術がカンストしているというか、新型が出てもあまり大幅な違いが感じられないことも少なくないのですが、α7Ⅱとα7Ⅲはそうではなさそう。
調べれば調べるほどメリットは大きそうだったのですが、でもやっぱり私の結論は『α7Ⅱと16-35 F4の両方を手放す』になりそうでして。その理由は2つあります。
①24-70mm F4がビビッとこない
今回の機材軽量化計画では、ボディ・レンズの重さだけでなく、標準ズームレンズの性能で選ぼうと思っていて。
これまでを振り返ってみて、D750で長く写真が楽しめたのは、24-70mm F2.8が私にとって最適な標準ズームだったから。
レンズが増えてしまうとせっかくボディやレンズを軽量化しても意味がなくなるという意味でも、標準ズームでできる限り思い通りの写真が撮れることが、私のカメラライフにとってかなり重要なんですね。
軽さと描写力の両立と、まず候補に上がるのはF4通しのいわゆる小三元なのですが、これがあまりビビッとこなくて。
ネガティブなことを言うのは実際に買ってからにすべきですが、『解像感がない』というレビューが並んでいるのを見るとちょっと…となってしまうのが正直なところで。作例を見ると、皆さんが言わんとしていることも分かります。
私がフルサイズを使う理由のひとつが『より精細な1枚が撮りたいから』であることを踏まえると、これはかなりネックです。
②劇的には軽くならない
α7Ⅲは650g・16-35mm F4は518gなので、合計1168g。
今のD750+24-70 F2.8の1740gと比べたら、かなり軽いのですが、現在私が軽量化候補として考えているものと比べると、私が『軽量化にならない』と見出しをつけた意味が伝わるかなと思います。
D750からの軽量化というと順当に考えればNikon Zなのですが、それですら重さを理由に躊躇しているくらいですしね。
また先程『2470F4がちょっと…』と述べましたが、24-105 F4は私としては結構好印象です。しかし、レンズ単体で663gなので、やはり軽量化として選ぶのは無理を感じます。
おわりに
この記事ではかなりネガティヴな書き方をしてしまいましたが、α7Ⅱが私と上手く噛み合わなかっただけで『これからフルサイズ』という方にとってはSONYは間違いなく良い選択肢だと思います。
どういう結論に至るかはまだ分かりませんが、今の私にぴったり合う1台を引き続き探していこうと思います(*’▽’)
最後まで読んでいただきありがとうございました!
【2021年8月追記】まさかの展開になりました
『なんだかんだNikon Zかな』と思っていながらこの記事を書いた約10ヶ月後、なんとSONY α7Ⅲを購入し、Nikonから完全移行いたしました。
興味のある方はよければ下の記事も覗いてみてください!