『写真が上手くなりたい』が口癖のみなさん、どうもこんにちは。
私は写真を趣味にして丸2年が経ったカメラ女子(仮)なのですが、これまでを振り返ってみると『こうやって勉強しとけばもっと早い段階で良い写真が撮れるようになっただろうな』と思うところがたくさんあります。
というわけで!今回は写真が上手くなるには何から・どうやって勉強したらいいのか、私の経験を踏まえてまとめてみたいと思います。
設定?構図?写真が上手くなるには何から勉強すべきか考えてみた!
一番の近道はこの順番!
- カメラの設定項目を理解する
- 絞り優先の注意点をマスターする
- 『構図の基礎の基礎』を押さえる
- RAW現像で出来ることを知る
- 自分の好きな写真・撮りたい写真を探る
今の私が、カメラを買ったばかりの私に写真を教えるなら、間違いなくこの順番。
おそらくこの記事を読んでくださっている方の多くは初心者さんだと思うので、小難しい説明は省略しつつ進めていきたいと思います。
STEP1.カメラの設定項目を理解する
私は独学でかなり遠回りしてきたので、失敗と後悔は数えきれないのですが、一番後悔しているのが、設定について正しく理解するのが遅すぎたことでして。
というのも、適切な設定で撮れていることは『良い写真』の大前提だから。
写真初心者の7割くらいは、『写真 上達 テクニック』的なワードで検索したことがあると思うのですが、そういうテクニックは基礎がちゃんと出来ていて初めて活きるものです。
構図はトリミングや角度調整で多少修正できますし、後述しますが、色や明るさも綺麗に補正できる手段があります。ただ、設定ミスだけは後からどうにもならないんです。
かつての私然り、『なんか難しそう』という理由で避けている人も多いと思うのですが、絶対に後悔するので、最初に基本の基本だけでも理解しておきましょう。
最低限これだけは押さえよう
カメラの設定はF値・シャッタースピード・ISO感度の3つから成り立っています。
どれも日常生活では触れない単語なのでピンと来ないと思うのですが、
- F値:一度に光が入ってくる量を決める
- シャッタースピード:光を取り込む時間を決める
- ISO感度:光を取り込む速さを決める
というイメージ。オートモードでは、この3つをシチュエーションに応じて適切な明るさで撮れるように写るように、カメラが自動的に組み立ててくれています。賢いですね。
抽象的で分かりにくいと思うのですが、実践においては次の点を理解しておけばOKです。
- F値を小さくすると背景がボケる
- F値を小さくすると写真を明るく写しやすくなる
- シャッタースピードは1/焦点距離秒を下回ると手ブレする
- ISO感度は上げすぎるとノイズで画質が悪くなる
私の『もっと早く知りたかった設定知識ランキング』第一位は、3つ目の手ブレの基準。
50mmで撮ろうとしている時、シャッタースピードが1/50秒より遅いと手ブレしやすくなります。これを知っていれば、あの写真もこの写真も救えたのに…と今でも落ち込みます。
なお、『設定ができる=マニュアルで撮れる』ことだと思われがちですが、その必要は一切ありません。
最終目標は、イチから設定を作れるようになることではなく、カメラ任せで上手く撮れなかったときに、その設定のどこにどう手を加えれば良いのか分かるようになること。これができるようになれば完璧です(*’▽’)
STEP2.絞り優先モードの注意点をマスターする
『カメラ 設定 おすすめ』と検索すると、よく名前が挙がる絞り優先。F値を撮影者が設定し、それに応じてカメラが他の設定項目を決めてくれるセミオートモードです。
背景をボカしたくて一眼を買った方も多いと思いますし、ボケをコントロールできる絞り優先は初心者にとってとっつきやすいと思います。私自身今も基本絞り優先で撮っています。
ただ、絞り優先が適していない場面も多々あって、使い方を誤ると失敗写真を量産してしまうことも。私はそれを知らずに涙してきたので、皆さんは早い段階から注意点をバッチリ押さえちゃってください。
最低限これだけは押さえよう
- F値は小さくすると背景がボケやすい
- F値は上げすぎると画質劣化するのでF9程度が目安上限
- 動体撮影では絞り優先を使わない
- 絞り優先での夜景撮影はシャッタースピードに要注意
『もっと早く知りたかった設定知識ランキング』第二位が、カメラは撮影者が手持ちで撮ろうとしているのか、被写体が動体かどうかなどは分からないということ。
絞り優先でカメラが設定するシャッタースピードは、撮影者が設定したF値で明るく撮るために必要な数値に過ぎません。だから何も考えずに絞り優先で撮るとブレてしまうことがあるわけです。
昼間はあまり問題になりませんが、夜間や室内など暗い場所で絞り優先を使う場合は、シャッタースピードが遅くなっていないか確認する癖をつけましょう。これを意識して撮れるようになる頃には、カメラの設定は9割方マスターできていますよ(*’▽’)
STEP3.『構図の基礎の基礎』を押さえる
突然ですが、構図ってすごく難しいですよね。
『この構図で撮れば写真が上手く見える!』みたいなものを片っ端から試したのですが、びっくりするくらい全然上手く撮れなくて。当時は『やっぱセンスがないのか…』なんて落ち込んでいたのですが、今思い返すと『構図の基礎の基礎』ができていなかっただけでした。
構図はここから始めよう
- どんな被写体でも水平垂直を意識する
- 写したいものを明確にする
- 余計なものは写さない
私がいつも意識している構図の基礎はざっと挙げて9つあるのですが、その中でも全ての写真において欠かせない、最初に絶対に押さえておきたい3つがこちら。
これらがしっかり意識できていないと、どんな構図のテクニックを取り入れても良い写真は撮れないと断言して良いと思っています。ちょっとだけ掘り下げますね。
どんな被写体でも水平垂直を意識する
写真が中途半端に傾いていると、見る側に『雑に撮られた写真』という印象を与えがち。
逆に、水平が取れているだけで『丁寧に取られた写真』という印象を与えることができて、良い写真に見えることが結構あるんです。
『構図を考えながら撮る』って簡単そうに聞こえるのですが、初めはそもそも何から意識したら良いのか分からなかったり案外難しくて。なので、まずは『考えて撮る』第一歩として、水平垂直を徹底するのが構図の勉強としてベストだと思っています。
写したいものを明確にする・余計なものは写さない
構図とは、写したいものをどこに配置するかを決めること。よって、写したいものが明確でないと、構図の考えようがありません。
なんでもかんでも写しこんでしまうと、ごちゃごちゃとした適当に撮った印象になってしまいがち。見る人の目をパッと惹く1枚にするには、写したいものの取捨選択がとても重要です。
とはいえ、最初は難しかったりするので、まずは『何を写すか』ではなく『何を写さないか』で考えるのがコツ。
『写したいものを明確にする』は言い換えると、余計なものを写さないということなので、メインの被写体以外のものを常に『これ本当に写すべきか?』と考える癖をつけておくと、構図力がすっごく伸びます。経験者は語る。
余談ですが、昔の写真を見返すと、キットレンズ(18-55mm)の18mmで撮ってる割合がかなり高くて。そしてそのほとんどが、水平も構図も全く考えられていないものでした。
普段レンズの広角端もしくは望遠端ばかり使っているという方は、ズームをもっと細かく使うことを意識すると、被写体の取捨選択の良い練習になると思います(*’▽’)
STEP4.RAW現像の概念を知っておく
せっかく良いカメラを買ったのにイマイチ良い写真が撮れない。なんならスマホの方が綺麗に撮れる気がする。写真を趣味にして間もない頃、誰しも一度は思ったことがあるはずです。
設定が悪いのか?カメラが悪いのか?なんて色々遠回りしたのですが、カメラの特性上、シャッターを切るだけで見たままを完璧に撮ることはほぼ不可能なんです。これ、私の『もっと早く知りたかった写真の知識ランキング』第三位です。
このあたりはちょっと小難しいのですが、知っているか知っていないかで写真の伸び代が大きく変わってくるので、概念だけでも押さえておきましょう。
写真の成り立ちについてこれだけは知っておこう
- カメラは人間の目と比べて明暗差にめっちゃ弱い
- 設定でコントロールできるのは『写真の明るさ』だけ
- より柔軟に編集できるデータ形式(RAW)で撮影できる
- 100%思い通りの1枚にするにはRAW現像というプロセスが必要
写真というのは、光と影でできています。
撮影した『光のデータ』を、カメラの中で変換処理されて、そこで初めて私たちが画像データとして扱うことができるんです。毎回私たちがシャッターを押すたびにこの処理が爆速で行われてるのってすごいですよね。
光の情報をRAW・その変換処理のことをRAW現像と言います。一眼ではRAWの状態で記録することができ、変換処理を『もう少し影を明るめに』『色を濃いめに』といったように自分好みに写真を完成させることができるんです。
『設定がすごければすごい写真が撮れる』なんて思っていた時期もあったのですが、ここまで触れてきたようにF値・SS・ISO感度による設定はあくまで写真の明るさを決めるだけ。
変換処理をカメラ任せにしないことで、100%思い通りの写真が出来上がるということを頭の片隅に置けていればOK。より詳しく知りたい方は以下実例も覗いてみてください(*’▽’)
STEP5.『写真を上手に見る目』を鍛える
ここまで読んでくださった皆さんは、設定・構図・RAW現像という写真の3つの基礎について、満遍なく知識がついています。写真が上手になるためには、後は楽しく沢山撮るだけです。
私自身これまで色んな遠回りをしてきた中で、『写真のことは写真に学ぶのが一番早い』というのをひしひし感じていて。自分の写真が好きになれたのはこのスタンスに変えてからなので、最後はそのお話です。
写真のことを写真から学べるようになるために
- 良い写真の『良いと思う具体的なポイント』を見つける
- 『撮りたい写真』の引き出しを増やす
- 写真が上手な人の共通点は『写真を見るのが上手』
私にとっての『写真が上手くなる』とは、自分のイメージ通りに撮れるようになること。そのためには、まず自分がどんな写真が撮りたいのかを具体的にすることが大切ですよね。
一番お手軽なのが、SNSで『綺麗だなー』と思う写真を見つけたら、サラッと流すのではなく、『ここが好き』という具体的なポイントを見つける癖をつけること。構図が好きとか、色味が素敵とか、人の写し込みが上手とか、些細なことでいいんです。
今振り返ると、写真を始めたての頃、自分の写真がパッとしなかったのは、そもそも自分の持っている写真のバリエーションがなかったからだと思っていて。
沢山写真を見て『良い写真のイメージ』の引き出しを増やして、実際に撮るときに真似してみるというスタイルに変えてから、上達スピードが劇的に早くなりました。
また、なかなか思い通りの写真が撮れなくて悩んでいた頃、写真が上手い人はセンスがずば抜けてる人とか、すごく高級な機材を使っている人とかなんだろうななんて思っていました。
でも、ご縁あってSNSを通じて沢山の上手な方と情報交換する中で、写真の上手い人は皆さん共通して『写真を見るのが上手』なことに気が付いて。
『写真は撮れば撮るほど上手くなる』とよく言いますが、ただ闇雲に撮り続けるだけではなかなか上達しないのが現実。
他の人の写真をよく見て『良い写真の良い部分』を見つけて、自分自身の写真をよく見てそれを反映する。『もっとこうしたい!』というイメージが写真を一気に上達させてくれると、私自身肌で感じています。
基礎を固めたら、上手に色んな写真を見て真似するのが一番確実な『写真の勉強』です。
おわりに
『私がこうやって教わりたかった!!』を詰め込んだらついつい長くなってしまいました。
写真の勉強方法にはいろんなアプローチがあると思いますし、ひとつの考え方として少しでも参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!