『旅とカメラは最高のカップル』が口癖の私がこの夏旅したのはスロベニア・クロアチア。
旅行記本編はゴールデングローブ賞獲得間違いなしの感動のフィナーレを迎えたんですが、まだ書けてないことがありました。そう、私の海外写真旅恒例の使ったカメラ・レンズの振り返りです(*’▽’)
『どこに需要があるのか分からないけど書いてて楽しい』という理由で大きな旅行の度にまとめているこのテーマ。今回は今までと少し撮り方が違っていたように感じていて、自分でも振り返るのを楽しみにしておりました。
というわけで!よく使ったカメラ・レンズのことや撮り方のコツ・ポイントなどなど、私が一眼片手にスロベニア・クロアチアを撮り歩いて気付いたことを全部まとめてみたいと思います(*’▽’)
一眼片手にスロベニア・クロアチアを撮り歩いて気付いたこと全部まとめてみた!
今回持って行った機材
まず最初に、今回私がスロベニア・クロアチア旅行に持って行った機材を紹介しましょう。どん!
- Nikon D750(一眼レフ)
- AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED(標準ズームレンズ)
- AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED(超広角単焦点レンズ)
- SIGMA 15mm F2.8 DIAGONAL FISHEYE(魚眼レンズ)
- Manfrotto Befree Carbon(三脚)
いつもこのブログを読んでくださっている方にとっては、すっかりお馴染みの顔ぶれですね(*’▽’)
旅先別!よく使ったレンズ・焦点距離はどれ?
今回の旅行で撮った写真は全部で533枚。
もちろんこの中には、帰ってから『失敗してた…』とか『こっちの構図で撮っとけばよかった…』とならないように多めに撮っていたり、ブログに載せるほどではないような記念写真も含まれていたりするので、RAW現像したのは260枚程度でした。
これらを20mmと24mmを超広角・25mmから70mmを標準として分類してみると、よく使ったレンズはこんな感じでした。どん!
- 超広角(20-24mm)→193枚
- 標準(25-70mm)→340枚
ただ、今回は滞在先によって撮る写真が大きく異なる旅だったので、国や街ごとにもう少し細かく見てみることにしましょう。
スロベニア
『アルプスの瞳』とも呼ばれるブレッド湖と、マイナスイオンマシマシスポットことヴィントガル峡谷を満喫したスロベニアで撮った写真は全部で165枚。細かく見ていくと、
- 超広角→79枚(うち50枚が20mm)
- 標準→86枚(うち27枚が50mm以上)
でした。
プリトヴィツェ湖群国立公園
ブレッドの次に訪れたザグレブ。ザグレブに訪れた目的はプリトヴィツェ湖群国立公園だったので、この場所で撮った写真を見ていくと全部で98枚。その内訳は、
- 超広角→43枚(うち32枚が20mm)
- 標準→55枚(うち16枚が50mm以上)
でした。
ドブロブニク
最後は今回の旅のメインディッシュでもあったドブロブニク。一番滞在時間が長かったこの街で撮った写真は全部で281枚。細かく見ていくと、
- 超広角→68枚(うち29枚が20mm)
- 標準→213枚(うち97枚が50mm以上)
という結果になりました(*’▽’)
私がスロベニア・クロアチアを撮り歩いて気付いたこと
さてさて、旅先ごとの細かい数字の整理ができたところで、これを踏まえて私が実際に撮り歩く中で気付いたことや撮影のポイントなどをまとめていきまSHOW(*’▽’)!
ズームの出番が多い写真旅だった
今回の写真旅を簡潔に表すと、今までで一番ズームを多用した写真旅だったと感じていて。冒頭で『今回撮り方が違った』と書いたのはこのことでした。
『余計なものを写さないのがいい写真を撮るポイント』と考えているので、普段から細かいズームの調整は丁寧に行うようにしているんですが、がっつりズームすることってそんなに多くないタイプの私。
実際今までこういった振り返り記事を書いた写真旅を振り返ってみると、
- イタリア→全728枚中319枚が超広角
- ハワイ→全675枚中364枚が超広角
- チェコ・オーストリア→全668枚中281枚が超広角
と、超広角で撮ったものが約半分を占めることがほとんど。ズームしていても50mm以上で撮ってる場面はかなり限られていました。
これを踏まえて今回撮った写真をもう一度振り返ってみるとやっぱりいつもと違うなーって思うわけですが、今回私がズームを多用していた理由は2つあると考えています。
『街並みを印象的に撮るコツはズーム』だと痛感した
今回の旅で私が一番楽しみにしていたのがドブロブニクでの路地の撮り歩きだったんですが、コツや感覚を掴むのに少し時間がかかってしまって、実は最初ボツ写真を連発していました。
というのも、背の高い建物に囲まれたドブロブニクの狭い路地を思い通りに撮るためには『撮りたいものが遠くにあるからズームする』という普段のズームの使い方とは違うアプローチでズームを活用する必要があったからです。
分かりやすい例で見てみると、上の写真は24mmで撮影したもの。青矢印で示している両脇の建物の壁に注目してみると、真っ直ぐ建っているはずなのに角度が付いて斜めに写っていますよね。
この効果をパースといって、詳しい説明は検索すれば分かりやすい解説が沢山出てくるので省略しますが、広角で撮るとパースがより強く現れ、上のように角度がついたようにゆがんで写るんです。
パースを活かすとよりダイナミックな1枚を表現できたりもするんですが、このパースが必要でない場合・建物を真っ直ぐに写したいときもありますよね。
広角で撮るとパースが強く出るということは、望遠にすればパースは付かない。つまり、壁を真っ直ぐ写したいときはしっかりズームすればいいということ。
上の写真は70mmで撮ったものなんですが、ひとつ前の24mmで撮ったものと比べると壁がしっかり真っ直ぐ建っているように写っているのがお分かりいただけると思います。
このあたりは好みだと思うんですが、私は路地の写真に関してはあまりパースがついていないものの方が好み。
これまでの話をまとめると、パースが付いていない路地写真を撮るためには、パースが気にならない程度までしっかりズームして、その上で写したいものをフレーム内に入れることになる。
そして『手前のものも写したい!』と思ってもズームリングを広角側にするとパースが付いてしまうので、ズームリングではなく自分の足を動かして構図を決めることも。これが最初なかなか慣れなかったんですね。
もうひとつ例を挙げてみると、上の写真は62mmまでズームして撮影。
下から撮っているので歪みがあるように感じられるかもですが、おおよそ真っ直ぐですよね(*’▽’)ちなみに、ズームしたまま写真左手にある植物を写すために階段を下りてます。
こんな感じでどのような角度から撮るかによっても変わってくるとは思うんですが、私の個人的な感覚では換算40-50mm程度までズームするとパースが気にならず壁を真っ直ぐ写せるように感じました。
こう書くとなんか難しそうなことしているように見えるかもなんですが、要はドブロブニクで路地を思い通りの撮るためのポイントは、ズームリングと足をいつもより多めにしっかり動かすこと。
階段一段上がるか下がるかでも結構写り方変わったりもしましたし、久しぶりに頭使って撮ったなと感じたり。普段どんだけ頭使ってないんだというツッコミはナシの方向でお願いします_(:3 」∠)_
展望台から眺めることが多かった
ドブロブニクの路地の撮り方の話にすっかり夢中になってしまっていましたが、本題である『今回私がズームを多用していた理由』に戻りましょう。
もうひとつの理由は、高台から景色を見下ろす機会が多かったことです。
高台といってもその景色からどれくらい離れているかにもよるんですが、今回訪れたスポットはいずれも高さだけでなく被写体との距離もあるタイプの展望台が多かったので、めいいっぱいズームして撮影することが多かったように思います。
70mmでズームは足りた?
旅行のレンズ選びでよく悩みのタネとして挙がるのが、望遠がどれくらい必要か・望遠レンズを持って行った方が良いか問題。
以前これについては記事一本使ってまとめたことがあるんですが、荷物になると感じるのであれば望遠レンズは置いていっても問題ないという考え。
今回も望遠側ギリギリまでズームすることが多かったといえども、望遠レンズを持っていっとけばよかった…と思うほどではありませんでした。
ドブロブニクのスルジ山だけは望遠レンズがあったら嬉しいようには感じましたが、それ以外はよくあるキットレンズで問題ないように感じましたし、スロベニア・クロアチアに関しても無理してまで望遠レンズを持っていく必要はないと私としては感じました。
一眼レフやミラーレスでよくあるキットレンズって大体換算80mm前後までズームが利きますしね(*’▽’)
余談ですが、毎回旅行前になると『24-120mm F4にした方がちょっと軽くなるし、ズームも伸びるからいいんじゃないか』という考えが頭をよぎるんですが、今回の旅写真を振り返ってみて私はやっぱり『明るさ>ズーム域』だなと感じたので、次の旅も24-70mmでいくと思います。
70mmまでしかズームできないなら70mmの中で撮れる最高の1枚を考えたらいいだけの話ですしね(*’▽’)あ、今私めっちゃカッコいいこと言ったぞ
とはいえやっぱり超広角レンズもよく使った
じゃあ今回超広角は出番がなかったのかというと、今回もめっちゃ使いました。
私が元々超広角大好き人間なこともあるんですが、今回の旅ではスケールがとにかく大きい自然に触れる機会が多かったのが1番の理由。
肉眼で見て『すっげー!』となる景色は標準レンズで撮ろうとすると『せっま!』となることが99.9%(私調べ)なので、やっぱり超広角レンズは旅好きのマストアイテムだと思います(*’▽’)
あと、これも以前から何度か述べている気がしますが、テーブルフォトが撮りやすいのもやっぱり超広角。
お皿を移動させなくても適度な距離感で撮れるのは超広角だからこそですし、おかげでシーフードの絶景を収めることができました(*’▽’)
魚眼はまさかの一度も出番なしという結果に
さっきの『ズームの出番が多かった』と並んで予想外だったのが、今回魚眼レンズの出番が一度もなかったこと。カメラに魚眼レンズを装着することすらありませんでした。
『魚眼はいいぞ』が口癖の自称『魚眼を愛し魚眼に愛されたカメラ女子』である私にとっては、これはちょっとした事件。
以前『魚眼レンズを使いこなすためのポイント』という記事で述べたような『大きな被写体』というよりは、さっき述べたような『スケールが大きい』景色の方が圧倒的に多かったのが魚眼を使わなかった主な理由かなと思います。
三脚はほとんど使わなかった
三脚を使ったのは夜明け前ブルーアワーに包まれるブレッド湖を収めた上の1枚だけで、それ以降一度も使いませんでした。
滝を見に行く機会もあるからとNDフィルターも一応持って行っていたんですが、夏場の観光ハイシーズンであったこともあり、三脚を立てる余裕もなかったのでこれも使わず。
また、ブレッドでは特に撮りたい夜景がなかったこと、そしてこの後すぐに述べますがドブロブニクの夜景が比較的撮りやすかったことも三脚を使わなかった理由。
望遠レンズ同様三脚を持って行くべきかも結構悩ましいポイントだと思うんですが、個人的には無理をしてまで持って行く必要はないかなと感じました(*’▽’)
ドブロブニクの夜景は比較的撮りやすかった
今までベネチアやプラハはじめ、日本と比べて街灯が暗く撮りにくさを感じることも多かったヨーロッパの夜。その点において、ドブロブニクはかなり街灯が明るかったので、手持ちでも比較的撮りやすいように感じました。
もちろん最低限設定に気をつける必要はありますが、逆に言えば手ブレしない設定さえ抑えておけば全く問題ないと思います(*’▽’)
おわりに
いつもと違う景色、いつもと違う写真。
カメラ片手に歩くからこそ気付ける旅先の素敵なところも沢山ありましたし、やっぱり旅と写真は最高のカップルだと改めて感じることができた本当に素敵な8日間でした。早くも次の旅に出たくてうずうずしています。
参考になるような内容を書けた自信が全くないんですが、少しでも楽しんでいただけていたら幸いです(*’▽’)
最後まで読んでいただきありがとうございました!